
スペースX株を暗号資産取引所で買える?クラーケンがIPO参加サービスを開始へ
暗号資産取引所のクラーケンが、イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXの新規株式公開(IPO)に、顧客が参加できる仕組みを提供する。

暗号資産取引所のクラーケンが、イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXの新規株式公開(IPO)に、顧客が参加できる仕組みを提供する。
舞台となるのは、株式をトークン化して取引できるプラットフォーム「エックスストックス」だ。暗号資産インフラと、伝統的な資本市場の距離がいよいよ縮まりつつあることを象徴する動きといえる。
クラーケンは金曜日、スペースXが「エックスストックスIPOアクセス」を通じて提供される最初の公開案件になると発表した。この仕組みでは、条件を満たしたユーザーが、トークン化された株式商品を通じてIPOに参加できる。
参加するには、クラーケンのモバイルアプリ上で本人確認済みのアカウントを持ち、IPOアクセスの申請を行う必要がある。なお、この提供は「クラーケン・プロ」や同社のデスクトップ版プラットフォームでは利用できない。
クラーケンによれば、IPOアクセスは欧州経済領域(EEA)と、110を超える国際市場で利用可能だ。ただし、規制上の制限により、米国、カナダ、オーストラリア、英国では参加できないという。

Source: Kraken
対象となるユーザーは、スペースX株の購入希望を、同社が公開市場で取引を始める前に登録できる。割り当てを受けた投資家には、スペースX株式を1対1で裏付けるトークン化商品「SPCXx」が発行される。このトークンは、クラーケンや参加するエックスストックスのプラットフォーム上で、24時間365日取引できる。
スペースX、評価額288兆円規模の“怪物IPO”へ
スペースXは6月12日に公開市場での取引を開始すると見込まれている。投資家にとっては、マスク氏のロケット・衛星企業の株式を初めて保有できる機会となる。
ブルームバーグによれば、すでに需要は売り出し株数を上回っている。スペースXは約750億ドル、つまり約12兆円の資金調達を目指しており、評価額は少なくとも1兆8000億ドル、約288兆6000億円に達する見通しだ。実現すれば、2019年のサウジアラムコによる294億ドル、約4兆7000億円の上場を上回り、史上最大のIPOとなる。
スペースXの成長物語を支える主役は、衛星インターネット事業のスターリンクである。同事業はすでに、同社にとって重要な収益源であり、利益の柱にもなっている。
一方で、ロケット打ち上げや宇宙探査といったスペースX本体の事業は、巨額の設備投資を必要とする。華々しい成長の裏側で、コストは重くのしかかる。公開市場に姿を現した後、投資家がこの会社をどう評価するのか。暗号資産取引所を経由して“スペースX株”にアクセスするという異例の構図も含め、今回のIPOは資本市場の新たな実験場になりそうだ。

Source: Lance Roberts

