
JCBがUSDC採用へ!日本の決済が「暗号資産」に変わる歴史的転換点とは
日本最大の決済ネットワークJCBが、米サークルと提携し、USDCを活用した決済・国際送金の実証実験に乗り出す。ローソンや野村證券もステーブルコイン事業を加速させるなか、日本の決済インフラは歴史的な転換点を迎えようとしている。

日本最大の決済ネットワーク「JCB」が、米ステーブルコイン発行大手「サークル」と基本合意書(MOU)を締結し、米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」を活用したクロスボーダー決済や加盟店決済の実証実験を開始することが明らかになった。
今回の取り組みでは、まずJCBの社内における海外送金業務にUSDCを利用できるかを検証する「概念実証(PoC)」を実施する。また、日本を訪れる訪日外国人が国内加盟店でUSDC決済を利用できる環境についても検討を進めるという。
さらに両社は、複数のブロックチェーン間で相互運用を実現する技術についても評価を行う予定だ。
今回の提携は、JCBが今年1月にデジタルガレージとりそなホールディングスと共同で開始した別プロジェクトを発展させるものでもある。
このプロジェクトでは、日本国内の実店舗においてステーブルコイン決済を導入する際の技術的・運営上の課題を洗い出すことを目的としている。
今回のPoC終了後は、国際送金や加盟店向けサービス全般へステーブルコイン基盤を広げる可能性も検討されるが、商用サービス開始時期については明らかにされていない。
現在、USDCの流通量は約730億ドル(約11兆8,000億円、1ドル=約162円換算)で、時価総額ベースでは世界第2位のステーブルコインとなっている。
首位はテザー社のUSDTで、流通量は約1,840億ドル(約29兆8,000億円)に達している。

Source: DefiLlama
日本で広がる「ステーブルコイン決済」
JCBとサークルの提携は、日本国内で急速に進むステーブルコイン導入の流れを象徴するものだ。
今年6月には、サークルと日本最大級の投資銀行である野村證券が、日本企業向けにステーブルコインを利用した外国為替決済サービスを共同開発していることが報じられた。
このサービスでは、日本企業が円をUSDCへ交換し、海外送金をほぼリアルタイムで完了できるようになる見通しだ。
さらに今週には、コンビニ大手ローソンが8月から東京都内店舗で円建てステーブルコイン決済の実証実験を開始すると発表。
同時に決済事業者ネットスターズも、ソラナおよびポリゴン上でUSDC、USDT、JPYCに対応した加盟店向け決済サービスを開始した。
世界に先行した日本の制度整備
日本は世界でもいち早くステーブルコインの法整備を進めた国の一つだ。
2023年に施行された改正資金決済法により、銀行、信託会社、登録資金移動業者が法定通貨に裏付けられたステーブルコインを発行できる制度が整備された。
さらに今年6月には、衆議院が暗号資産を金融商品として位置付ける法案を可決。将来的には暗号資産ETF(上場投資信託)の実現や、より厳格な市場規制の導入につながる可能性がある。

