
バイデン氏の息子がミームコイン発行 「LAPTOP」上場1時間で95%暴落、政治系暗号資産に参入
ジョー・バイデン前米大統領の息子ハンター・バイデン氏が、かつて自身を追い詰めた「ラップトップ疑惑」を題材にしたミームコイン「LAPTOP」を発行した。だが、取引開始直後から価格は急落。開示資料では、供給量の30%が創設者側に割り当てられていることも明らかになっている。

ジョー・バイデン前米大統領の息子であるハンター・バイデン氏が、政治色の強い暗号資産市場に正式に足を踏み入れた。だが、その船出はあまりに荒かった。
同氏が発行したミームコイン「LAPTOP」は水曜日、取引開始から最初の1時間で95.7%下落した。
LAPTOPはイーサリアムのレイヤー2ネットワーク「ベース」上で発行されたトークンだ。コインゲッコーのデータによれば、UTC午後3時45分時点で価格は2.0977ドル、日本円で約324円だった。取引開始時の価格は199.50ドル、約3万800円だったため、まさに垂直落下といえる値動きである。取引高は1340万ドル、約20億6900万円を超えた。
オンチェーンデータ可視化プラットフォームのバブルマップスによれば、上位保有者の多くは過去10日以内に資金提供されたウォレットだった。
「私を終わらせるために使われた象徴は、いまや回復、再生、そして立ち直りの象徴になった」
バイデン氏は水曜日、世間からの批判に反応する形で、Xへの投稿でそう述べた。
一方で同氏は、ミームコインに対する懐疑的な見方は理解しているとも説明した。ドナルド・トランプ大統領のトークンについては「詐欺まがい」と批判しつつ、LAPTOPの購入者に対しては、自分や誰かがこのトークンの価値を高めてくれるとは期待しないよう警告した。
このミームコインは、いわゆる「ラップトップ疑惑」の物語を取り戻す試みとして宣伝されている。
この疑惑の中心にあるのは、バイデン氏が2019年にデラウェア州の修理店に置き忘れたとされるマックブックだ。2020年の米大統領選前には、ニューヨーク・ポストがその端末から入手したとされるメールやファイルを報じた。トランプ氏の支持者らは、この資料をハンター氏本人と、当時大統領候補だった父ジョー・バイデン氏への攻撃材料として使った。
バイデン氏は月曜日、LAPTOPを予告していた。Xへの投稿では、同トークンのティッカーを示し、ラップトップをめぐるメディア報道の映像を組み合わせた動画を掲載していた。
この発表には批判も相次いだ。コーヒージラの名で知られるデジタル調査員のスティーブン・フィンダイセン氏は、LAPTOPを「シットコイン」と呼び、フォロワーに購入しないよう呼びかけた。また、Xアカウント「scupytrooples」は、バイデン氏に対し「まだ引き返す時間はある」と投稿した。
ベース創設者のジェシー・ポラック氏は、Xへの投稿で、このプロジェクト側から自身のチームに連絡があったことを認めた。ただしベース側は、トークンの設計やプロモーションには関与しないという「意識的な判断」を下したという。
バイデン氏は、記事公開前のコインテレグラフからの問い合わせには応じなかった。
LAPTOP開示資料、供給量の2%をTRUMPトークン損失者向けに設定
バイデン氏は以前、トランプ一族の暗号資産ビジネスを批判していた。そのため今回のLAPTOP発行は、トレーダーたちに「偽善ではないか」という格好の攻撃材料を与えることにもなった。
バイデン氏は8月21日の投稿で、ワールド・リバティ・ファイナンシャルについて、政治的影響力、中央集権的な管理、レバレッジを利用して創設者側に利益をもたらしていると批判していた。そのうえで、暗号資産業界はもっと良いものを受けるに値すると述べていた。
だが今度は、自らの政治的な立場や知名度を軸にしたミームコインを立ち上げた。そして、その供給量の一部は創設者側に割り当てられている。
プロジェクトの開示資料では、LAPTOPは実用性、所有権、議決権、利回り、利益分配権を持たないデジタル・コレクティブルだと説明されている。
総供給量は10億枚で固定されており、ローンチ時の流通量は3億5000万枚だった。
創設者には、バイデン氏を含めて3億枚、つまり供給量の30%が割り当てられている。これらのトークンは6カ月間ロックされ、その後24カ月にわたって毎月権利確定される。
さらに供給量の30%は、政治、文化、暗号資産に関する予測と結び付けられている。特定の結果が実現した場合にはトークンがバーンされ、実現しなかった場合には慈善団体に放出される仕組みだ。
開示資料では、エアドロップの内訳も示されている。初回エアドロップは総供給量の10%に相当する。そのうち2%はTRUMPトークンで損失を出したウォレット向けに確保され、8%はバイデン氏のサブスタック・ニュースレター「Where’s Hunter」の対象購読者向けに割り当てられる。
また、将来のエアドロップ用として別途10%が用意されており、財団の裁量で配布される予定だ。
つまり、エアドロップ全体には供給量の20%が割り当てられている。一方で、TRUMPトークンで損失を出した人向けの枠は、供給量の2%にとどまる。

