
「暗号資産の次」はAIなのか フレームワーク・ベンチャーズが4億ドルを集めたワケ
暗号資産VCのフレームワーク・ベンチャーズが、4億ドル、約647億円規模の第4号ファンドを組成した。AI、ロボット工学、エネルギーに踏み出しながらも、暗号資産投資は続ける構えだ。

暗号資産プラットフォームを支援してきたベンチャーキャピタル、フレームワーク・ベンチャーズが、第4号ファンドの募集を完了した。だが今回、その視線はブロックチェーンだけにとどまらない。
サンフランシスコを拠点とする同社は、4億ドル、日本円にして約647億円を調達。投資対象は「フロンティア・テクノロジー」とされ、暗号資産に加え、人工知能(AI)、ロボット工学、エネルギーといった分野にも資金を振り向ける。フォーチュンが金曜日に報じた。
報道によれば、同社の共同創業者であるバンス・スペンサー氏とマイケル・アンダーソン氏は、すでに資金の約半分を投資済みだと明かした。ただし、ファンドの出資者であるリミテッド・パートナーの名前については明らかにしなかった。
今回の調達は、暗号資産系ベンチャーキャピタルが、ブロックチェーンの枠を超え、次世代テクノロジー全般へと投資対象を広げる流れを映すものでもある。一方で、暗号資産への投資をやめるわけではない。
「暗号資産離れ」ではない
フレームワーク共同創業者のアンダーソン氏は、同社が単にAIブームに飛びついているわけではないと説明する。むしろ、これまで付き合ってきた創業者たちが、すでにその方向へ歩み出しているのだという。
「こうした創業者たちが、われわれをこの方向へ導いているのが見える」
同氏はそう語ったうえで、こう付け加えた。
「われわれは、そこに注意を払うべきなのです」
7500万ドルは約121億円、5億5000万ドルは約890億円に相当する。
同社は6月上旬、ロボット向けデータスタートアップのメッカAIによる6000万ドル、約97億円の資金調達ラウンドを支援した。
さらに2月には、住宅ローン会社ベターと提携し、スカイのステーブルコイン・エコシステムを通じて最大5億ドル、約809億円の資金供給を行う体制を整えた。フォーチュンによれば、これとは別にフレームワークはベターに4500万ドル、約73億円を出資し、同社株式の約10%を取得したという。

Source: Framework Ventures
コインテレグラフは、今回の最新ファンドについてフレームワークに詳細を問い合わせたが、記事公開時点で回答は得られていない。
ポートフォリオにはハイパーリキッド、プラズマ、アーヴ
フレームワーク・ベンチャーズは2019年に設立された。同年、最初の暗号資産ファンドを立ち上げ、初期の分散型金融(DeFi)プロジェクトへの投資に注力した。
同社の公式サイトによれば、ポートフォリオにはアーヴ、チェーンリンク、ハイパーリキッド、ジト・ラボ、プラズマといった主要な暗号資産プラットフォームが並ぶ。
フレームワークは、複数の市場サイクルをまたいで投資してきたと説明している。重点を置くのは、新興デジタル資産市場でインフラやプロダクトを築く創業者たちだ。

Framework Ventures’ portfolio. Source: Framework Ventures
同社は2021年に1億ドル、約162億円の第2号ファンドを調達。さらに2022年には4億ドル、約647億円の第3号ファンドを立ち上げた。いずれも主な投資対象は暗号資産だった。
そして今回の第4号ファンド。暗号資産VCとして名を上げたフレームワークは、AI、ロボット、エネルギーという新たな戦場にも踏み出すことになる。

