フォワード・インダストリーズが木曜日、約3190万ドル、日本円にして約51億円相当のソラナをコインベース・プライムに送金したことが、ブロックチェーン上のデータで明らかになった。同社にとっては、およそ1カ月ぶりのオンチェーン上の動きとなる。
アーカム・インテリジェンスのデータによれば、ナスダック上場企業である同社に紐づくウォレットから、機関投資家向け取引プラットフォームであるコインベース・プライムへ、45万5784SOLが移された。大勝負に出たはずのソラナ投資で、同社は今、巨額の含み損を抱えている。
もちろん、コインベース・プライムへの入金が、ただちに売却を意味するわけではない。だが、機関投資家が流動性を確保したり、リスクを減らしたりする際の「前触れ」と受け止められることは少なくない。
この送金を受け、フォワード・インダストリーズの株価は金曜日のプレマーケット取引で約6%下落した。ヤフー・ファイナンスのデータによれば、同社株は木曜日終値の4.22ドル、約675円から、3.97ドル、約635円まで値を下げた。

Forward Industries moves 455,784 SOL to Coinbase Prime. Source: Arkham
この動きの背景には、暗号資産を財務戦略に取り込んだ上場企業を取り巻く厳しい環境がある。長引く暗号資産市場の低迷により、複数の企業が大きな含み損を抱え、投資家の視線はバランスシート上のリスクに向かい始めている。
フォワード・インダストリーズがソラナの積み上げを始めたのは2025年9月。同社は財務戦略の一環としてソラナを保有し、12月の株主向けアップデートでは、自社をソラナ最大の企業保有者と位置づけていた。
同社によれば、購入したソラナは約683万SOL。投じた金額は約15億9000万ドル、日本円で約2544億円にのぼる。平均取得単価は1SOLあたり232.08ドル、約3万7120円だった。
だが、その後ソラナ価格は急落した。コインゲッコーのデータによれば、執筆時点のソラナ価格は約64.63ドル、約1万340円。取得時からおよそ72%下落した計算だ。
この価格で見れば、同社が当初保有していたソラナの評価額は約4億4100万ドル、約705億円に縮む。つまり、含み損は約11億5000万ドル、日本円で約1840億円に達することになる。

Solana price has slumped 72% since September 2025. Source: Coingecko
それでも、フォワード・インダストリーズはなお、公開情報ベースで700万SOL超を保有する、上場企業としては最大のソラナ保有企業である。
暗号資産財務戦略に広がる圧力
今回の送金は、企業による暗号資産財務戦略全体にきしみが広がるなかで起きた。
木曜日には、上場デジタル資産企業のエフジー・ネクサスが、追加で1780万ドル、約28億5000万円相当のイーサを売却したと報じられた。業界内では、同様の売却が相次いでいる。
ビットコイン最大の企業保有者であるストラテジーも、圧力にさらされている。ビットコイン価格の下落により、同社の保有分に生じた含み損は約112億ドル、日本円で約1兆7910億円に達した。
同社は今週、32BTCを約250万ドル、約4億円で売却したと開示した。ストラテジーがビットコインを売却するのは2022年12月以来となる。当時は税務上の損失計上を目的に704BTCを売却し、その数日後にビットコインを買い戻していた。
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