
コインベースとサークル株が大暴落 暗号資産関連株だけが市場から見放されている理由
コインベースとサークルの株価下落率は、オラクル、ネットフリックス、セールスフォースを上回っている。暗号資産関連株と市場全体とのあいだに広がる“溝”が、いっそう鮮明になった格好だ。

テクノロジー株全体に売りが広がるなか、とりわけ重くのしかかっているのが、暗号資産関連企業の株価だ。デジタル資産関連銘柄と米国株式市場全体とのあいだに、いよいよ無視できない“温度差”が生まれている。
コインベース(COIN)とサークル(CRCL)の株価は、それぞれ過去最高値から69%、72%下落した。コベイシ・レターのデータによれば、この下落率は、オラクル(ORCL)、セールスフォース(CRM)、ネットフリックス(NFLX)、パランティア(PLTR)といった主要テック企業の下落率を上回る。これらの企業もピークから48〜57%下げているが、暗号資産関連株の落ち込みは、それ以上に深い。

Source: The Kobeissi Letter
一方、大型株で構成されるS&P500指数の下落率は、直近高値からわずか3.5%にとどまっている。
テック株の調整の背景には、人工知能(AI)の進化が既存のビジネスモデルを揺るがすのではないか、という市場の警戒感がある。半導体株は値動きこそ荒いものの、比較的底堅く推移してきた。だが、暗号資産関連株はそうはいかない。デジタル資産市場そのものの弱さに加え、米国で包括的な暗号資産市場構造法制の整備が思うように進んでいないことも、投資家心理の重しとなっている。
暗号資産セクターへの逆風は、今週ビットコイン(BTC)が6万ドル(約971万円)を割り込んだことで、さらに強まった。ビットコインは10月の高値から54%超の下落となっている。イーサ(ETH)にも強い売り圧力がかかり、足元では1500ドル前後(約24万3000円)まで下落。昨年の高値からは、およそ69%下げた計算だ。
弱気相場は企業業績にも影を落としている。コインベースが発表した第1四半期決算は、ウォール街の予想を下回った。売上高は前四半期比で21%減少し、1株あたり1.49ドル(約241円)の赤字を計上した。アナリスト予想では、1株あたり0.27ドル(約44円)の黒字が見込まれていた。
機関投資家の参入進むも、アナリストは2026年見通しを下方修正
暗号資産市場の低迷が長引くなか、21シェアーズのアナリストは2026年の市場見通しを引き下げた。デジタル資産の価格が、業界の基礎的な成長力に比べて大きく出遅れている、というのがその理由だ。
21シェアーズは年央見通しのなかで、機関投資家による採用は引き続き強まっていると指摘した。特に、ステーブルコイン、トークン化、予測市場の分野ではその傾向が顕著だという。
しかし同社は、それでもビットコインの価格を動かす最大の要因は、依然として「4年周期」の市場サイクルだとみている。
報告書によれば、機関投資家の保有比率が高まったことで、ビットコインの下落幅はある程度抑えられるようになった。だが、それによってビットコイン特有の循環的な値動きそのものが変わったわけではない。

Bitcoin’s price action this year suggests the four-year cycle remains intact. Source: 21shares
「ビットコインのサイクルは進化している。だが、まだ壊れてはいない」
21シェアーズはそう記し、ビットコインの4年周期はもはや過去のものになったとする以前の見方を修正した。

