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Turner WrightライターRobert Lakin監修編集者

CLARITY法、成立逃せば「2030年までお預け」も 米暗号資産業界に迫る時間切れ

最新ニュース公開日2026年9月11日

米上院で審議入りする暗号資産規制法案「CLARITY法」。だが、議会日程は残りわずかだ。中間選挙の結果次第では、業界が求めてきた規制明確化が数年単位で遠のく可能性がある。

米上院で、暗号資産業界が長く求めてきた規制明確化法案の審議が始まろうとしている。だが、その成立に残された時間はあまりにも短い。仮に今回の議会で通せなければ、政治情勢が一変した次期議会へ持ち越される可能性がある。

米上院は、議員らが1カ月以上にわたる地元活動期間を終えた後、月曜日に再開する予定だ。共和党の上院院内総務であるジョン・スーン氏は、デジタル資産市場明確化法案、いわゆる「CLARITY法」について、火曜日に討論終結動議の採決を予定している。フィリバスターを突破するには60票が必要で、共和党は数人の民主党議員の支持を取り付けなければならない。

この法案が5分の3の特別多数を得られず前進できなかった場合、上院に残された2027年までの実質審議日は36日未満となる。2027年には新たな議会が発足する予定であり、11月の中間選挙の結果次第では、民主党が主導権を握る可能性もある。

CLARITY法案の有力な支持者の1人であるシンシア・ルミス上院議員は9月6日、議員らが合意に達し、大統領の署名にこぎ着けられなければ、同法案成立の「次の本当の機会」は2030年まで来ない可能性があると警告した。なお、ルミス氏は2026年の再選には出馬しない。

中間選挙では、下院435議席すべてと上院33議席が改選対象となる。予測市場カルシのイベント契約では、民主党が下院多数派を奪還する可能性が高いとみられている一方、上院についてはほぼ五分五分の情勢となっている。

2024年の選挙後、共和党が民主党から上院多数派を奪取したことで、共和党は上院、下院、大統領職を押さえる「トリプル支配」を実現した。これにより、同党は暗号資産業界に有利な法案を通すうえで異例の影響力を手にした。米国ステーブルコインの国家イノベーション指針・確立法、いわゆるGENIUS法もその一例だ。

だが、この勢力図が逆転すれば、来年以降、共和党は民主党の条件に沿って法案交渉に臨まざるを得なくなる可能性がある。

2026年、有権者を揺さぶる暗号資産マネー

オハイオ州選出の民主党議員シェロッド・ブラウン氏は、かつて上院銀行委員会の委員長を務めた人物だ。だが2024年の選挙では、暗号資産業界が支援する政治活動委員会(PAC)フェアシェイクなどが、対立候補である共和党のバーニー・モレノ氏を支援する広告に数百万ドルを投じ、ブラウン氏は落選した。

そのブラウン氏が、今度は復帰を狙っている。現在副大統領となったJD・バンス氏が2022年に勝ち取った任期を引き継ぐため、共和党のジョン・ヒューステッド氏を相手に特別選挙へ出馬しているのだ。

暗号資産取引所コインベースやリップル・ラボが支援するフェアシェイクのようなPACは、業界が「暗号資産に前向き」と呼ぶ議員を議会へ送り込むための手段の一つにすぎない。フェアシェイク系の広告支援を受けた民主・共和両党の候補者の多くは、2026年の予備選で勝利している。だが、その手法が常に奏功しているわけではない。

3月には、イリノイ州副知事のジュリアナ・ストラットン氏が、業界資金による攻撃広告の標的となりながらも、同州の上院議席をめぐる民主党予備選で勝利した。GENIUS法やCLARITY法のような法案に賛成票を投じた現職議員には暗号資産PACから支援が集まる一方、挑戦者やデジタル資産に批判的な候補者は、ネガティブ広告の標的にされることがある。

マサチューセッツ州第4選挙区の民主党予備選で、ジェイク・オーチンクロス下院議員に挑んだジェイソン・ポウロス氏は、こう語った。

「オーチンクロス議員はCLARITY法に賛成票を投じた。だから暗号資産業界が彼の再選を強力に支援しているのだ」

フェアシェイク系PACは、オーチンクロス氏を支援する広告に約18万9000ドル、約2900万円を投じた。ポウロス氏はさらに、こう続けた。

「外部から流入する暗号資産業界の資金によって、こうしたオリガルヒたちは、われわれの代表制や連邦政策に不釣り合いな影響力を持つようになっている。だからこそ、政治から巨額資金を排除する必要がある」

大統領と規制当局トップは2029年まで変わりにくい

11月の選挙で民主党が上下両院を奪還するのか、いずれも奪えないのか、あるいは片方だけを押さえるのか。それがどう転んだとしても、ホワイトハウスの共和党支配は2029年1月まで続く。大統領には法案への拒否権が残ることになる。

たとえば、大統領が民主党主導の暗号資産法案に拒否権を発動した場合、その拒否を覆すには、下院と上院の双方で3分の2の特別多数が必要となる。

さらに、主要金融規制機関である証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)のトップも、トランプ氏が大統領である間は交代しにくい。トランプ大統領は、SEC委員長にポール・アトキンス氏、CFTC委員長にマイケル・セリグ氏を指名している。両氏はいずれも、議会が今年CLARITY法案を前進させられなかった場合でも、デジタル資産規制を進める方針を示している。

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