
韓国中銀、銀行・証券会社の暗号資産リスクを調査 大手取引所のハッキングも想定
韓国銀行(中央銀行)が、銀行18行と証券会社13社を対象に、暗号資産市場に関連するリスクの調査を開始した。大手取引所のハッキングや暗号資産価格の急落、金融機関の損失がもたらす影響などを尋ねている。

韓国の中央銀行が、銀行や証券会社に対し、暗号資産市場に関連するリスクについて調査を進めている。
韓国メディアのヘラルド経済と聯合ニュースが金融業界関係者の話として報じたところによると、韓国銀行は10月23日、銀行18行と証券会社13社を対象に調査を開始した。金融機関による暗号資産市場への関与について、こうした調査が実施されるのは初めてとみられる。
調査では、暗号資産関連業務に携わる人員や予算、事業内容、市場に参入した理由に加え、国内外の暗号資産関連企業への投資額などを尋ねている。
想定されるリスクの一つは、韓国最大の暗号資産取引所が大規模なハッキングなどを受け、一時的に営業を停止した場合だ。その際、金融機関がどのような影響を受けるかを質問している。
また、暗号資産価格が急落した後、取引低迷が長期化した場合の影響や、別の金融機関が暗号資産関連の問題で大きな損失を被った場合に、損失がどのように波及するかについても調べている。
今回の調査は、先週発生した63億ドル(約9954億円)規模のバイナンスのハッキング事件より前に始まった。ただ、この事件は韓国銀行が調査するリスクの具体例となる。米当局は、今回の攻撃について北朝鮮のハッカーによるものと判断している。
調査への回答期限は水曜日と報じられている。
韓国の銀行、規制の遅れの中でステーブルコインを模索
今回の調査は、韓国の金融機関がステーブルコイン関連サービスの検証を進める中で実施された。
KB金融グループは5月、韓国ウォン建てステーブルコインの実証実験を完了した。また、カカオペイとカカオバンクは9月、暗号資産インフラ企業ファイアブロックスと提携し、デジタル資産関連のインフラ整備を検討している。
韓国銀行は、銀行主導によるステーブルコインの発行を推進してきた。しかし、どの金融機関に発行を認めるべきかをめぐる意見の対立が、デジタル資産基本法の成立に向けた議論を複雑にしている。
韓国銀行の関係者は韓国の英字紙コリア・ヘラルドに対し、「暗号資産関連の法整備が市場の予想より遅れる中でも、金融機関は独自に準備を進めている」と語った。
金融機関のサイバーセキュリティ対策も強化へ
韓国の規制当局は、サイバーセキュリティに対する監視も強めている。
韓国金融委員会(FSC)は10月、金融関連企業555社のうち130社でセキュリティ上の不備が見つかったことを受け、セキュリティ要件の強化を提案した。
提案には、脆弱性評価の実施頻度を高めることや、経営幹部の責任をより明確にすることなどが含まれる。
暗号資産取引所を含む16社でセキュリティ上の問題が発生したことを受け、金融機関の安全対策を強化する狙いがある。

