
日銀利上げでビットコイン急落リスク、6万ドル=約960万円割れも視野
日本の金利が1995年以来の高水準に達したことで、世界の流動性に再び市場の視線が集まっている。トレーダーらは、ビットコイン価格が26〜38%下落する展開を警戒している。

ビットコイン(BTC)は、イラン停戦を受けた上昇分を帳消しにし、心理的節目である6万ドル(約960万円)方向へ再び下落するリスクにさらされている。背景にあるのは、日本銀行(日銀)が政策金利を30年ぶりの高水準へ引き上げたことだ。
過去の日銀利上げは、ビットコインの30日下落を警告している
日銀は火曜日、6月16日に短期政策金利を25ベーシスポイント引き上げ、1.0%とした。これは1995年以来、日本で最も高い金利水準となる。
今回の判断は、エネルギー価格の上昇や中東情勢に起因する供給不安が長引く中、インフレリスクが根強く残っていることへの対応だった。
ビットコインは、直近高値の6万7250ドル(約1076万円)から一時2.5%近く下落した。ただし、6月の上昇分はなお維持している。とはいえ、過去の日銀利上げ後の値動きを見ると、下落リスクは無視できない。
過去4回の日銀利上げ後の30日間で、ビットコインは平均5.74%下落している。2024年3月の利上げ後には5.59%下落、2024年7月の利上げ後には10.89%下落、2025年1月の利上げ後には14.77%下落した。

BTC/USD three-day chart. Source: TradingView
唯一のプラス例は2025年12月の利上げ後で、このときBTCはその後30日間で8.31%上昇した。もっとも、この反発は2025年10月の高値からビットコインが急落した後に起きたものだった。つまり、日銀の判断が出る前から、相場はすでにかなり売られ過ぎの状態にあった可能性がある。
現在価格を6万6500ドル(約1064万円)付近とした場合、日銀利上げ後の平均下落率5.74%を当てはめると、下値メドは6万2700ドル(約1003万円)付近となる。これは、下のチャートで赤く示された5万9000ドル〜6万2000ドル(約944万〜992万円)の需要帯のすぐ上にあたる。

BTC/USD three-day chart. Source: TradingView
2024年7月の利上げ後と同じ規模の急落となれば、BTCは5万9200ドル(約947万円)付近まで下落する計算だ。さらに2025年1月の下落率が再現されれば、5万6700ドル(約907万円)まで下げる可能性もある。
暗号資産アナリストのゲルラ氏が共有したチャートによれば、2024年3月以降の日銀の金利判断後、ビットコインはより広い下落局面では26%から38%の下落を記録している。

BTC/USDT three-day chart. Source: TradingView/Gerla
日銀利上げは、しばしば米景気後退の近くで起きてきた
バイワイズの欧州リサーチ責任者であるアンドレ・ドラゴッシュ氏は火曜日の投稿で、日銀の利上げ局面は歴史的に米国の景気後退と重なることが多いと指摘した。主な例外は、新型コロナウイルスによるショックの時期だという。

BoJ's unsecured overnight call rate vs. US recession periods. Source: Bloomberg Terminal/André Dragosch
このパターンが示唆するのは、日銀がしばしば世界景気サイクルの終盤で金融引き締めに動くということだ。すでにインフレ圧力が高まり、リスク資産を支える流動性環境が弱まりつつある局面である。
日本は長年、世界市場にとって「安い資金」の重要な供給源だった。
日本の金利がゼロ近辺にあった時代、投資家は低コストで円を借り、その資金を株式や暗号資産を含む、よりリスクの高い資産の購入に回すことができた。いわゆる円キャリートレードである。
しかし、日本が金利を引き上げれば、この取引の妙味は通常、薄れていく。
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一部のトレーダーはリスクを抑えるため、借り入れを使ったポジションを縮小する可能性がある。そうなれば、ビットコインのような資産には逆風となる。世界の投資家が慎重姿勢を強める局面では、ビットコインはほかの資産以上に大きく売られやすいからだ。

