
ビットコイン8万1000ドル回復 円急騰でドル安進行、日銀の「為替介入」観測が暗号資産を押し上げ
ビットコインは米国時間に5%上昇し、8万1000ドル(約1259万円)まで急伸した。背景には、日銀による為替介入観測を受けた円高・ドル安がある。ドル円は155円台まで下落し、米ドル指数(DXY)も99まで低下。一方、市場では9月18日の日銀会合で0.25%の利上げが行われるとの見方が98%に達している。

ビットコイン(BTC)が米国時間の取引で急騰し、8万1000ドル(約1259万円)に達した。過去24時間では5%以上の上昇となっている。
今回の上昇を後押ししたのが、急速に進んだ円高・ドル安だ。
日銀による為替介入との観測がくすぶるなか、ドル円相場は155.4円まで下落した。これを受け、主要通貨に対するドルの強さを示す米ドル指数(DXY)も99まで低下した。
さらに市場では、日銀が9月18日の金融政策決定会合で0.25%の利上げに踏み切るとの見方が急速に強まっている。
ドル安がビットコインを押し上げ
執筆時点でビットコインは8万1000ドル付近で推移しており、前月に見られた予想外の上昇局面の高値に迫っている。
背景にあるのが、日本円の急速な上昇だ。
日銀による為替介入が行われたとの観測が広がっており、コインテレグラフは水曜日にもこの動きを報じていた。
ドル円は水曜日に158.5円まで下落した後、さらに155.4円までドル安・円高が進行した。
これに伴いDXYも99まで低下。過去の値動きを見ると、DXYの下落はビットコインにとって追い風となるケースが多い。

US Dollar Index 1-day chart. Source: TradingView
マイケル・セイラー氏率いるストラテジー(MSTR)の株価も、この流れに乗った。水曜日には8.6%上昇している。
同社株は6月下旬につけた安値から70%上昇した一方、年初来ではなお約10%下落している。
また、マネー・マーケット・ファンドと比較されることの多かったストラテジーの永久優先株「STRC」は、額面価格100ドル(約1万5540円)を依然として下回っている。
執筆時点の価格は97.80ドル(約1万5200円)だった。
円買い介入は「追い風」か「危険信号」か
一方、市場関係者の間では、円相場への介入が暗号資産市場に与える影響について意見が分かれている。
今回の円買い介入観測に加え、9月中の日銀利上げの可能性が浮上したことで、「円キャリートレード」の巻き戻しが再び起きるのではないかとの懸念も強まっている。
マクロ経済情報を発信するザ・マクロ・ペーパーは、Xへの投稿で次のように指摘した。
「過去24時間でドル円は約2.5%下落した。大規模な介入なしに、これほどの動きが起きることはない」
さらに同アカウントは、日銀が今月利上げする可能性が高く、第4四半期にも追加利上げが行われる可能性があると指摘した。
「これは2024年第3四半期に起きたこととまさに同じだ。当時も日銀は為替介入と利上げを同時に行った」
予測市場ポリマーケットでも、市場参加者の見方は大きく変化している。
日銀が政策金利を据え置く確率は水曜日、12%からわずか1%まで低下した。
一方、9月18日の金融政策決定会合で0.25%の利上げが行われる確率は98%に達している。

Polymarket probabilities for BOJ rate decision on Sept 18. Source: Polymarket
円買い介入が「世界の流動性」を増やす可能性も
ただし、今回の為替介入を暗号資産市場にとってプラスの材料と見る向きもある。
メイルストロームの最高投資責任者(CIO)アーサー・ヘイズ氏は以前から、米連邦準備制度理事会(FRB)の「外国・国際通貨当局向けレポ制度(FIMAレポ)」が重要になると主張してきた。
この仕組みでは、日本側が保有する米国債を担保としてドル資金を調達できる。
ヘイズ氏は、これによって日本にドル流動性が供給されれば、世界全体の流動性環境が緩和される可能性があるとみている。
現時点では同制度から実際に資金が引き出された形跡は確認されていない。
ただ、スコット・ベッセント米財務長官は7月下旬、FIMAレポを活用する可能性に言及していた。

