
ビットコイン、一時1300万円台に急騰 米企業の好決算で株高・原油安が追い風に
ビットコインは米国株の上昇を背景に一時8万3300ドル(約1316万円)まで急伸した。しかし、21日移動平均線付近で上値を抑えられ、再び反落。市場では8万1570ドルのサポート水準を維持できるかが焦点となっている。

ビットコイン(BTC)が20日、米国株式市場の取引開始後に上昇し、一時8万3000ドル(約1311万円)台を回復した。米主要企業の好決算を受けて株価が上昇したことが追い風となった。
ただし、上昇は長続きしなかった。ビットコインは一時8万3300ドル(約1316万円)まで値を伸ばしたものの、その後は反落。市場では重要なテクニカル指標を突破できるかどうかが注目されている。
今回の相場でポイントとなったのは、次の3点だ。
- ビットコインは最大1.5%上昇。米主要企業の2026年第3四半期決算が市場予想を上回り、米国株とともに買われた。
- 原油価格は一時1バレル=101ドル(約1万6000円)に達したものの、その後数時間で約5%下落した。
- ビットコインは8万3230ドル(約1315万円)に位置する21日単純移動平均線(SMA)の突破を試みた。
米企業の好決算でビットコインも上昇 原油価格は急落
トレーディングビューのデータによると、ビットコインは20日に最大1.5%上昇し、10月14日以来の高値を記録した。しかし、その後は8万2000ドル(約1296万円)付近まで押し戻された。

BTC/USD one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
上昇を後押ししたのは、米国企業の好調な決算だ。
自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と、複合企業のスリーエム(3M)は、いずれも市場予想を上回る決算を発表。スリーエムは通期の利益見通しも引き上げた。
これを受け、ダウ工業株30種平均は1.2%上昇し、9月14日以来の水準を回復した。
記事執筆時点では、S&P500種株価指数が0.6%、ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数も0.5%上昇していた。

Dow Jones Industrial Average one-day chart. Source: Cointelegraph/TradingView
好決算は、同日序盤に見られた原油価格の上昇による市場への悪影響を和らげる役割も果たした。
米国産原油の指標となるWTI原油先物は、一時1バレル=100ドル(約1万5800円)を突破。9月17日以来の高値を記録し、一時101ドルに達した。
しかし、米国市場の取引開始前後から流れは一変。WTI原油価格は急落し、96ドル(約1万5200円)を下回った。

CFDs on WTI crude oil one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
インタラクティブ・ブローカーズのシニアエコノミスト、ホセ・トーレス氏は、19日付の市場分析で、投資家心理が改善しつつあると指摘していた。
前週にはハイテク株を中心とした売りが広がり、週末の金曜日には米国株式市場全体に波及していた。しかし、足元ではその反動が見られるという。
同氏は市場レポートで、次のように分析した。
「先端技術の将来性に対する見方が改善し、ウォール街には安堵感が広がっている。先週金曜日には売りが加速するなか、相場変動への備えとなるヘッジコストが日中に急騰したが、現在は投資家がヘッジを解消する動きを見せている」
今後は米主要企業の決算発表にも関心が集まる。
20日の米国市場終了後にはスペースXが第3四半期の業績を公表する予定で、21日にはテスラとメタの決算発表が控えている。
ビットコイン、21日移動平均線が上値を抑える 買い手の勢いは続くのか
米国株の上昇とともに買われたビットコインだが、上値には依然として厚い壁が存在する。
コイングラス(CoinGlass)のデータによると、ビットコインが8万3000ドル台まで上昇した際、直近に集中していた売り注文を突破した。
これに伴い、暗号資産市場では米東部時間20日午前10時から11時までのわずか1時間で、1億2500万ドル(約198億円)相当のショートポジションが強制清算された。
ショートポジションとは、価格の下落を見込んで建てる売り持ちのことだ。予想に反して価格が急騰すると、損失拡大を防ぐための買い戻しが発生し、上昇に拍車がかかる場合がある。

BTC liquidation heatmap. Source: CoinGlass
一方、暗号資産取引所における建玉(未決済ポジション)の総額は538億6000万ドル(約8兆5100億円)に達した。
これは10月8日以来の高水準であり、過去24時間で約2.1%増加したことになる。
こうしたなか、暗号資産取引プラットフォーム「マテリアル・インディケーターズ」の共同創業者、キース・アラン氏は、今後の価格動向を左右する重要な水準を指摘している。
同氏が注目するのは、8万1570ドル(約1289万円)付近に位置する50日単純移動平均線(SMA)だ。
50日SMAは、過去50日間の終値の平均を結んだもので、中期的な相場の方向性を判断する際に使われる。
アラン氏はXへの投稿で、次のように述べた。
「これまで50日移動平均線付近では何度も下落が食い止められてきた。買い手が依然としてこの価格帯を守ろうとしていることを示している」
一方で、8万3230ドル(約1315万円)付近に位置する21日SMAは、短期的な上値抵抗線として機能しているという。
つまり、足元のビットコインは、50日移動平均線付近では買い支えられる一方、21日移動平均線付近では売り圧力に押し戻される展開が続いている。
今後、8万3230ドルを明確に上抜けできるか。それとも8万1570ドルの支持線を割り込むのか。両水準を巡る値動きが、次の方向性を見極める重要な手掛かりとなりそうだ。

BTC/USD one-day chart with 21, 50 SMA. Source: Cointelegraph/TradingView

