
ビットコインは今後10年で株・金を上回る? JPモルガンが年率10%のリターンを予測
JPモルガンが、ビットコインの今後10年間の年間平均リターンを10%と予測した。米国株や金を上回る成長を見込む一方、価格変動の激しさから投資リスクには慎重な姿勢を崩していない。

米金融大手JPモルガンの資産運用部門、JPモルガン・アセット・マネジメントが、ビットコイン(BTC)の今後10年間の運用成績について、米国株や金(ゴールド)を上回るとの見通しを示した。ただし、価格変動の激しさや他の金融資産との相関関係が安定していないことから、現時点では投資ポートフォリオの分散先として適していないと警告している。
JPモルガンは19日、2027年版の長期資本市場予測(Long-Term Capital Market Assumptions)を公表した。この中で、ビットコインの今後10年間の年率リターンを10%と予測。米国大型株の7.5%、金の5.5%を上回る数字を示した。
同レポートは、投資家の長期的な資産配分の判断材料として、毎年200種類以上の資産を対象に市場見通しをまとめたものだ。今回、ビットコインが初めて長期リターンの予測対象に加えられた。
もっとも、JPモルガンがビットコインを全面的に評価したわけではない。
レポートでは「現時点では、他の市場との相関関係が不安定であるため、ビットコインをポートフォリオの分散投資先として推奨する根拠はない」と指摘。そのうえで「ビットコインは投機的な資産であり、金融緩和に対するヘッジ手段と捉えている」との見解を示した。

強気なら年率16.6%、弱気ならマイナス11.2%
JPモルガンは、ビットコインの将来について複数のシナリオを提示している。
強気シナリオでは年間平均リターンが16.6%に達する一方、弱気シナリオでは年率マイナス11.2%の損失が生じると予測した。
こうした試算には、通貨供給量に対するビットコインの供給増加率、金と並ぶ資産としての潜在的な役割、ビットコインネットワークの普及状況などが織り込まれている。
つまり、今後10年間で高い成長が期待できる一方、市場環境によっては大幅な下落が続く可能性もあるというわけだ。
「無視から一転、最高の投資先に」業界幹部が歓迎
今回の予測を歓迎したのが、暗号資産運用会社ビットワイズの最高投資責任者(CIO)、マット・ホーガン氏だ。
ホーガン氏はXへの投稿で、ビットコインに対する伝統的な金融業界の姿勢の変化を皮肉交じりに表現した。
「最初は無視し、次に笑いものにし、それから敵対する。そして最後には、長期資本市場予測のレポートに加え、今後10年間で最も高い運用成績を上げる資産だと予測する」
ホーガン氏が所属するビットワイズは、JPモルガンをさらに上回る強気の見通しを示している。
同社は2025年8月、ビットコインが2035年までに130万ドル(約2億540万円)に達する可能性があると予測。基本シナリオでも年率28.3%のリターンを見込んでいた。
伝統的な金融機関が長期予測にビットコインを組み込む動きは、その投資対象としての存在感が増していることを示している。ただし、高い期待リターンと引き換えに、大きな価格変動リスクを抱える点は依然として変わらない。

