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Marcel PechmanライターRay Salmond監修編集者

ビットコイン6万ドル回復は罠か FRB利上げ懸念とETF流出で6万5000ドル上昇に暗雲

マーケット公開日2026年7月3日

ビットコインは、FRBの利上げ懸念と現物ビットコインETFからの資金流出が続くなかでも、6万ドル(約972万円)を突破した。だが、この上昇は本物なのか。それとも、強気派を誘い込む「ブルトラップ」なのか。

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ビットコイン(BTC)は、米連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ議長による、根強いインフレをめぐる発言に好反応を示した。もっとも、水曜日に上昇したとはいえ、市場関係者の胸中は穏やかではない。債券など固定利回り商品に資金が向かいやすい環境に加え、ハイテク株の決算モメンタムがなお強い。利回りを生まないビットコインなどの暗号資産には、引き続き圧力がかかるとの見方が残っている。

US five-year Treasury yield (left) vs. Bitcoin/USD. Source: TradingView

米5年国債利回りは4.22%まで上昇した。これは、投資家が米国債を保有する見返りとして、より高い利回りを求めていることを意味する。インフレはいずれ沈静化し、WTI原油価格も4カ月ぶりの安値まで下落している。それでも投資家は、金融拡張の可能性を意識している。FRBが政策金利やバランスシートをどう扱おうとも、米国債の発行動向を実質的に握るのは米財務省である。

Implied odds of FED interest rates on Sept. 16. Source: CME FedWatch Tool

米国債先物市場では、9月までに利上げが行われる確率が64%まで織り込まれた。1カ月前の23%から急上昇している。固定利回り商品に期待されるリターンが高まる一方、米ドルは世界の主要通貨に対して上昇した。これは、金やビットコインのような代替ヘッジ資産にとって、とりわけ厄介な材料だ。

Gold/USD (left) vs. US dollar strength (DXY). Source: TradingView

水曜日に反発したとはいえ、金価格はこの2カ月で12%下落している。一方、ドル指数(DXY)は1年ぶりの高水準に近づいている。米経済への信認が強まっている背景には、AIセクターの力強さがある。ナスダック100指数が25%上昇していることが、その象徴だ。

ただし、ハイテク株の一部セクターには、足元で弱さの兆しも出始めている。これがビットコインや金にとって、相場反転のきっかけになる可能性もある。

AIセクターの熱狂冷めれば、ビットコインの追い風になるのか

マイクロン(MU US)とサンディスク(SNDK US)の株価は水曜日、日中で9%を超える下落を記録した。競合であるSKハイニックス(000660 KR)とサムスン電子(005930 KR)が、生産能力の拡大計画を発表したためだ。

もっとも、これをもって潮目が変わったと断じるのは早い。半導体株に連動するiシェアーズSOX半導体ETF(SOXX US)は、この3カ月で78%も上昇している。

米国上場の現物ビットコインETFから資金流出が続いていることも、強気派の期待を打ち砕いた。悪材料ばかりが増幅され、好材料には市場がほとんど反応しない。そんな負のスパイラルが強まっている。

US-listed spot Bitcoin ETFs daily net flows, USD. Source: SoSoValue

売りの理由が何であれ、ビットコインが過去最高値から53%も下に沈んでいる状況では、6万ドル(約972万円)のサポートラインに対する信頼感も高まりにくい。

ストラテジー(MSTR US)は月曜日、配当支払いを17カ月分カバーできる健全な水準を回復するため、現金ポジションを積み増した。しかし、同社の変動金利型ストレッチ優先株(STRC US)は、追加発行に必要とされる100ドル(約1万6200円)の目標水準から大きく離れた価格で取引され続けている。STRCの配当利回りは11.5%から12%へ引き上げられたが、それでも買い手を呼び込むには不十分だったようだ。

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ビットコインは、しつこく残るインフレに対するウォーシュFRB議長の懸念から、一時的に恩恵を受けた可能性がある。だが、利上げ観測の高まりと、AIセクターの強い決算モメンタムは、今後もビットコインに下押し圧力をかけ続けるかもしれない。

そのため、6万5000ドル(約1053万円)への持続的な上昇には、なお時間がかかりそうだ。

この記事はCointelegraphの編集方針に従って作成されており、情報提供のみを目的としています。投資アドバイスや推奨を構成するものではありません。すべての投資および取引にはリスクが伴います。読者は独自に調査を行うことを推奨します。

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