
トランプがビットコインを"爆売り"連発! 保有量63%が消滅、総額858億円を叩き売っていた
トゥルース・ソーシャルの親会社が、また大量のビットコインをクリプト・ドットコムへ。この7カ月で7,281枚、日本円にして約858億円分を換金——だが、その裏では株価が急落し、トランプ人脈の暗号資産ビジネスに"倫理"の疑惑の目が向けられていた。

トゥルース・ソーシャルを運営する「トランプ・メディア&テクノロジー・グループ」が、またしても大胆に動いた。保有するビットコインを立て続けに手放しているのだ。
ブロックチェーン分析プラットフォーム「ルックオンチェーン」が日曜、X上で明かしたところによれば、同社はおよそ1億6,500万ドル(約260億円)相当にあたる2,628ビットコイン(BTC)を、クリプト・ドットコムへの送金というかたちで売却したという。分析の裏付けとなったのは、追跡サービス「アーカム」のデータだ。
ルックオンチェーンによると、トランプ・メディアは平均取得価格11万8,522ドル(約1,867万円)で1万1,542BTCを買い集めた。ところが、その7カ月前から、少しずつ売りに転じていたのである。
しかも、である。この売却劇が繰り広げられているのは、まさにトランプ人脈の暗号資産ビジネスが世間の厳しい視線にさらされている最中だった。議会では「デジタル資産市場明確化法(CLARITY法)」が議論され、倫理やデジタル資産の保有をめぐる疑問が噴出している。
トランプ・メディアのビットコイン、63%が消えた
今回の送金によって、この7カ月間でトランプ・メディアが売却したと報じられるビットコインは、実に7,281BTC、金額にして約5億4,500万ドル(約858億円)にのぼる——ルックオンチェーンの分析はそう弾き出した。平均売却価格は1BTCあたり7万4,855ドル(約1,179万円)だったという。
つまり、である。約1,867万円で仕込んだものを、約1,179万円で手放していた計算になる。
同じ期間、ナスダックに上場する同社株(ティッカー:DJT)は価値の25%以上を失い、金曜の終値は1株9.86ドル(約1,553円)。これはヤフー・ファイナンスのデータによるものだ。

Source: Arkham
アーカムによれば、記事公開時点で同社に残るビットコインは4,261BTC、2億6,980万ドル(約425億円)相当まで縮んでいた。
アーカムのウォレットデータには、トランプ・メディアに紐づくウォレットからクリプト・ドットコムへ向かった直近の送金が2件記録されている。一つは2,429BTC、もう一つは198.9 BTCの取引だ。
この一連の送金には"前科"がある。5月22日にも、トランプ・メディア関連のウォレットは合計2,650BTC、約2億500万ドル(約323億円)相当をクリプト・ドットコムへ移していたのだ。
トランプ人脈の暗号資産、倫理疑惑の渦中に
ビットコイン売却が進むなか、議員たちがCLARITY法をめぐって火花を散らしている。この法案は、倫理規定やデジタル資産の保有、そして公職者が絡む利益相反の可能性——なかでもドナルド・トランプ大統領の暗号資産ビジネスへの懸念——をめぐり、批判の的となってきた。
批判派が槍玉に挙げるのは、ミームコインの「オフィシャル・トランプ(TRUMP)」や「メラニア(MELANIA)」、さらには「ワールド・リバティ・フィナンシャル」のガバナンストークン「WLFI」やステーブルコイン「USD1」だ。政治的影響力と私的な暗号資産ビジネスの"重なり"が、議論を呼んでいる。
近ごろのCLARITY法をめぐる議論は、倫理条項の厳格化——とりわけ、公職者がデジタル資産を発行・後援することへの規制——に焦点が当たっている。だが、法案はいまだ審議中であり、企業に対して既存の暗号資産の売却を義務づけるものではない。
そして、これらの取引が行われたタイミングで、トランプ・メディアは新たな有料データサービス「トゥルースAPI」を立ち上げていた。トランプ大統領のトゥルース・ソーシャル投稿へ、より速くアクセスできるというものだ。報じられるところによれば、その利用料は月額最大10万ドル(約1,575万円)。企業に対し、同プラットフォームの"最も相場を動かすトゥルース(投稿)"を、直接・ライセンス付き・リアルタイムのフィードで届けるという。

