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Helen PartzライターRobert Lakin監修編集者

ビットコイン帝王セイラー、自社株891億円を大量売却も"ビットコインは1枚も買わず"——意味深すぎるX投稿に市場が凍りついた

最新ニュース公開日2026年7月28日

米ストラテジーがわずか1週間で約891億円もの自社株をさばく一方、ビットコインの購入はまさかのゼロ。優先株を約41億円分こっそり買い戻し、手元のドル準備金は過去最高の約6,139億円へと膨れ上がった。極めつけは、マイケル・セイラー会長がXに放った「別の色が必要になりそうだ」という謎の一言——。その真意を追った。

世界最大の企業ビットコイン準備金を築き上げたビジネス・インテリジェンス企業、ストラテジー。同社が先週、株式の売却と優先株の買い戻しを組み合わせ、またしても自らの資本構成に手を入れていたことが明らかになった。

ストラテジーは7月20日から26日にかけて、いわゆる「アット・ザ・マーケット(ATM)」と呼ばれる時価発行プログラムを通じ、クラスA普通株(MSTR)を542万9,160株も売却。手にした純利益は5億4,450万ドル(約891億円)にのぼる。

市場の反応も熱い。ヤフー・ファイナンスによれば、MSTR株は月曜のプレマーケットで2%超の上昇。優先株STRCも、ナスダック取引開始を前に2.3%高の88.90ドル(約1万4,553円)まで値を上げていた。

さらに同社は、月曜に米証券取引委員会(SEC)へ提出したフォーム8-Kのなかで、優先株STRCを28万8,930株、2,500万ドル(約41億円)で買い戻していたことも明かしている。

この一連の動きが世に出たのは、ある「伏線」の直後だった。日曜、ストラテジーのマイケル・セイラー会長がXに「別の色が必要になりそうだ(We're gonna need another color)」と投稿。市場の観測筋の一部は、これを同社の優先株戦略にまつわる"次の一手"の暗示ではないかと色めき立ったのである。

Source: Michael Saylor on X.com

株売却でドル準備金は約6,139億円に膨張

ATM株式発行プログラムでさらなる資金を調達した結果、ストラテジーの米ドル準備金は7月26日時点で37億5,000万ドル(約6,139億円)まで積み上がった。前週の32億2,500万ドル(約5,279億円)からの大幅増である。

ところが——ここが実に興味深いのだが、ストラテジーは7月20日から26日の間、ビットコインを買いも売りもしていなかった。保有量は84万3,775BTCのまま据え置き。取得平均価格は1BTCあたり7万5,476ドル(約1,235万円)、総額にして636億9,000万ドル(約10兆4,260億円)にのぼる。ちなみに、この"暗号資産の王様"は本稿執筆時点でおよそ6万4,971ドル(約1,064万円)で取引されていた。

膨らみ続けるストラテジーの現金準備金は、普通株の発行や優先株といった手段で資本市場での活動を拡大するなか、流動性を維持しようとする経営陣の必死の努力を映し出している。この準備金は、優先株の配当支払いと、同社が抱える債務の利払いを支えるためのものだという。

セイラー、「銀行とビットコインの未来」で大論争を巻き起こす

この発表が飛び出す少し前、セイラー会長はもう一つの火種にも油を注いでいた。暗号資産の成長は伝統的な金融機関との統合にかかっている——そう主張し、「ビットコインの未来に銀行の居場所はあるのか」という積年の論争を再燃させたのだ。

セイラー氏は日曜、Xにこう記した。ビットコインと金融インフラのつながりを拒むことは、大多数の潜在的ユーザーへのアクセスを断つに等しい、と。この発言は一部のビットコイン支持者から激しい批判を浴びた。銀行の関与が深まることは、仲介者なしで取引を成立させるというネットワーク本来の目的と真っ向から対立する、というのが彼らの言い分である。

複数のユーザーは、ビットコインのホワイトペーパーを引き合いに出して反論した。そもそもビットコインは、金融機関を不要にするために設計された「ピア・ツー・ピアの電子キャッシュシステム」として世に登場したはずではないか、と。この応酬は、銀行を主流普及への不可欠な入り口とみなす擁護派と、それをビットコインの非中央集権的な土台への脅威とみなす懐疑派——両者のあいだに広がる深い溝を、くっきりと浮かび上がらせたのだった。

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