ステーブルコインの利回りが銀行預金を奪うのではないかという議論が続く中、ホワイトハウスのデジタル資産顧問評議会のエグゼクティブディレクター、パトリック・ウィット氏は、ステーブルコインの利回りが米国の銀行システムにより多くの資本を流入させる可能性があると主張している。
ウィット氏は水曜日のX投稿で「世界のドル需要は非常に大きい」と述べ、「海外の投資家が自国通貨を米国発行体のステーブルコインと交換する」と指摘した。
同氏はさらに「これは米国の銀行システムに新たな資本が流入することを意味する」と語る。多くの米国のステーブルコイン発行体は、発行するトークンを裏付けるため米ドルや米国債を保有している。
ステーブルコイン利回りを巡る対立
主要通貨に対するドルの強さを示す米ドル指数は、TradingViewのデータによると1月28日に95.818まで下落し、約4年ぶりの低水準となった。その後は3.80%回復し、99.468となっている。

こうした中、仮想通貨企業と米国の銀行の間では、業界により明確な規制枠組みを提供することを目的とした米国のCLARITY法案を巡り、ステーブルコイン利回りを認めれば銀行預金が流出するのかどうかを巡る議論が激化している。
米大手銀行スタンダード・チャータードは最近のリサーチノートで、ステーブルコインの採用拡大が進めば、米国の銀行預金は「ステーブルコイン時価総額の3分の1相当」減少する可能性があると試算した。
しかしウィット氏は、GENIUS法およびCLARITY法案を巡る議論でしばしば見落とされている点として、GENIUS法に準拠したステーブルコインは「実際には預金流入を生む」と主張した。
地方銀行団体の発言が仮想通貨業界で波紋
先週金曜日には、テキサス州独立銀行協会のクリストファー・ウィリストン会長が、CLARITY法案の議論で譲歩すれば地域金融による融資や地域経済の生産活動に悪影響を与える可能性があると発言し、仮想通貨業界から反発を招いた。
同氏は「私たちの地域経済を支える流動性を巡る戦いで、簡単に引き下がることはできない」と語った。
これに対し、ゼロ・ナレッジ・コンサルティングの創業者オースティン・キャンベル氏は「地域銀行と仮想通貨業界が協力する道を見つけられなければ、誰が勝者になるかはすでに分かっている。それは大手銀行だ」と反論した。
ウィット氏もこの議論に参加し、「放火犯が自分の家を燃やすと脅している場面を見ているようだ」と応酬した。

