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Ezra Reguerra著ライターYohan Yu監修編集者

トランプ氏はコインで約1000億円、ルール作りは足踏み 暗号資産ビジネスに批判

最新ニュース公開日2026年11月6日

暗号資産のルール整備を目指す「CLARITY法」が足踏みしている。スカラムッチ氏は、トランプ氏のミームコイン発行で民主党が支持を撤回したと指摘。大統領自身のビジネスが、法整備の足を引っ張ったと批判した。

「唯一の理由だ」

暗号資産の規制整備を目指すCLARITY法は、なぜ成立に至らなかったのか。ミームコイン事業がその唯一の原因だったのかと問われ、スカイブリッジ・キャピタル創業者のアンソニー・スカラムッチ氏は、こう言い切った。

同氏が矛先を向けたのは、ドナルド・トランプ米大統領の暗号資産ビジネスだ。ロンドンで開かれた「ソルト・ロンドン」でコインテレグラフの取材に応じ、トランプ氏の事業上の利害とミームコインの発行が、CLARITY法に対する民主党の支持を失わせたと批判した。

スカラムッチ氏によれば、2024年の選挙後、暗号資産の規制整備には超党派の機運が生まれていた。ところが、2025年1月のトランプ氏の大統領就任直前に相次いだミームコインの発行が、その流れに水を差した。規制整備に前向きになっていた民主党議員らが、支持を引っ込めたという。

実際、米上院では9月15日、CLARITY法の審議を進めるための動議が否決された。賛成49票、反対50票。可決に必要な60票には届かなかった。

CLARITY法は、暗号資産に関する連邦レベルの規制の枠組みを整えるものだ。だが、政府高官の暗号資産に関わる利害を制限する倫理規定を巡り、意見が対立していた。

「責任は双方にある」――倫理規定で折り合えず

スカラムッチ氏が問題視したのは、ミームコインの発行だけではない。議員らが求めた倫理規定の強化に、ホワイトハウスが反対したことも挙げた。

「事業上の利害、そしてミームコインが原因だと思う」

同氏によると、議員らは「倫理規定に本当の実効性を持たせようとしていた」。しかし、ホワイトハウスは、その内容での署名を望まなかったという。

「合意が前に進まなかった責任は、双方にある」

大統領のビジネスと政策判断の関係には、以前から疑問が投げかけられていた。

7月には民主党の上院議員5人が、トランプ氏の暗号資産保有と利益相反の可能性を検証する公聴会の開催を要求した。同氏の金銭的な利害関係が、暗号資産政策に影響を及ぼす恐れがあると訴えたのだ。下院金融サービス委員会のフレンチ・ヒル委員長も、トランプ氏の暗号資産ビジネスが法整備に向けた取り組みを複雑にしていると認めていた。

8月には、消費者団体パブリック・シチズンが、トランプ氏関連の暗号資産事業で投資家が抱えた損失について、少なくとも47億ドル(約7426億円)に上ると試算した。その大半は、売却などで確定していない含み損だ。このうち32億ドル(約5056億円)が、ミームコイン「オフィシャル・トランプ(TRUMP)」に関連するものだった。

一方、同団体はトランプ氏の財務開示を基に、同氏が2025年にミームコインのライセンス料として6億3500万ドル(約1003億円)を得たとしている。

CLARITY法は停滞、それでもトークン化に期待

ただ、スカラムッチ氏は業界の先行きまで悲観しているわけではない。

ポール・アトキンス委員長率いる米証券取引委員会(SEC)の方針が、資産のトークン化を「脱出速度」に到達させる後押しになる可能性があると語った。

普及が十分に進めば、将来のSEC委員長が業界の成長を止めたり、減速させたりすることも難しくなる――。同氏が期待するのは、そんな段階への到達だ。

もっとも、次期政権の発足までにそこまで普及が進むかどうかは、まだ判断するには早いとした。

※円換算は、2026年11月6日のドル/円相場を参考に、1ドル=158円で概算。

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