
【1ドル164円目前】円が40年ぶり"超安値"更新!7月31日の日銀会合で暗号資産「大暴落」再来の悪夢か——ビットコイン投資家が震える理由
止まらぬ円安が、世界の金融市場を再び恐怖のどん底に突き落とそうとしている。ドル円は40年ぶりの安値圏に突入、7月31日の日銀・金融政策決定会合に世界中の視線が突き刺さる。そして専門家がいま最も警戒するのが、2024年夏にビットコインを暴落させたあの「円キャリートレードの巻き戻し」だ。歴史は繰り返すのか——。

日本の中央銀行――日銀に、今週、世界の市場が固唾を呑んで注目している。次回の金融政策決定会合が、40年ぶりの円安・ドル高という異常事態のさなかに開かれるからだ。
【今回のポイント】
- 日本円は対ドルで40年ぶりの安値に肉薄。先週つけたばかりの最安値記録を、あわや更新しようという勢いだ。
- 日銀は7月31日、利上げの是非を決定する。政策金利はすでに1%と、1995年9月以来の高水準にある。
- アナリストたちは、あの「円キャリートレードの巻き戻し」が再来する恐れを警告し続けている。2024年に暗号資産市場を直撃した悪夢の再演である。
ドル円、40年ぶり記録更新をうかがう
トレーディングビューのデータによれば、火曜日のドル円は164に迫った。先週つけた40年ぶり高値まで、あとほんのわずかというところまで来ている。

USD/JPY 12-month chart. Source: Cointelegraph/TradingView
円は「資金調達通貨」としての顔を持つ。だからこそ、日銀の金融政策は世界の市場に対して、その規模に不釣り合いなほど巨大な影響力を及ぼすのだ。日本の通貨市場は資本規制がほとんどなく、ドル以外の通貨としては群を抜く流動性を誇る。
かつて数十年にわたる経常黒字・貿易黒字、そして構造的な超低金利――これらが円を、世界で最も重要な資金調達通貨へと押し上げた。ところが2022年に日本のインフレが加速して以来、状況は一変。キャリートレードの巻き戻しと、それに伴う流動性の枯渇というリスクが頭をもたげ始めたのである。
木曜と金曜の会合で、日銀は現在1.0%――1995年以来の高水準にある政策金利を動かすかどうかを判断する。
もっとも、市場の見立ては「据え置き」でほぼ一致している。6月に直近の利上げに踏み切ったばかりとあって、据え置き確率は市場の織り込みで実に98%。予測サービスのポリマーケットに至っては、火曜時点で「変更なし」の確率を99%と弾き出している。
だが当の日銀は6月の時点で、さらなる利上げは「後日」やってくると匂わせていた。6月会合の要旨では、消費者物価指数(CPI)に表れたインフレ傾向と、過去30年にわたって続いてきた歴史的低金利を、政策変更の根拠として挙げている。
日銀いわく――「今後の金融政策運営については、基調的なCPI上昇率が2%に近づいてきており、金融環境が緩和的であることを踏まえれば、経済・物価・金融情勢の展開に応じて、政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことが適切である」。
あれ以来、もう一つの逆風――円安が、いよいよ勢いを増している。6月の利上げ直後こそ一時的に下げたものの、その後は対ドルで節目の160を割ることなく高止まりを続けているのだ。
日銀はかつて、円安がCPIを押し上げ、消費者の購買力を締め上げる可能性に言及していた。4月会合後に公表された「経済・物価情勢の展望」には、こう記されている――「企業の賃金・価格設定行動が積極化するなかで、為替変動が従来以上に物価に影響を及ぼしやすくなっている点にも注意が必要である。こうした動きは、インフレ予想の変化を通じて、基調的なCPI上昇率に影響しうる」。
円キャリートレード巻き戻し、世界に飛び火の恐れ
暗号資産トレーダーにとって、円の動向はまさに死活問題だ。暗号資産市場の流動性の供給源にもなりうる円キャリートレードは、対ドルの円相場を安定させようとする日銀の一挙手一投足に、激しく揺さぶられる。コインテレグラフが報じた通り、2024年8月の為替介入は、キャリートレードの一気呵成の「巻き戻し」を引き起こし、ビットコインとアルトコインを即座に叩き落としたのである。
そしていま、ドル円が40年ぶり高値をさらに切り上げるなか、あの悪夢の再来を危ぶむ声が高まっている。
アナリストのリッキー・ホー氏は月曜、X(旧ツイッター)への最新の投稿でこう指摘した――「あの取引が成立するのは、二つの条件が揃っているときだけだ。日本の金利が異常な低水準にとどまること。そして円が概ね安定しているか、下落し続けること」。
ホー氏によれば、キャリートレードの巻き戻しは「めったに緩やかには進まない」。参加者が膨大なレバレッジをかけているためだという。
ゆえに日銀の政策変更は、日本経済の"現状"にすっかり慣れきった世界経済に対し、より広範な波及効果を及ぼしかねない――氏はそう警鐘を鳴らす。
「結局のところ、投資家は日銀が9月に利上げするのか、10月か、それとも12月か、という点にとらわれすぎていると我々は見ている。より重要なのは、政策の"方向性"が根本的に変わってしまったという事実なのだ」(ホー氏)

