
イーサリアム、1,500ドル割れなら1,000ドル急落も 先物市場でレバレッジ解消進む
ゲート・アイオーのETH先物市場では、未決済建玉(OI)が45%も減少し、2025年4月以来の水準にまで落ち込んだ。一方で、ここ数日のうちにバイナンス、オーケーエックス、ジェミナイ、ビットフィネックスから、合わせて約48万ETHが流出した。取引所に置かれたETHの供給量が減っている格好だ。

イーサリアム(ETH)市場に、またぞろ不穏な空気が漂っている。
ゲート・アイオーのETH先物市場では、未決済建玉(OI)が45%も減少し、2025年4月以来の水準にまで落ち込んだ。一方で、ここ数日のうちにバイナンス、オーケーエックス、ジェミナイ、ビットフィネックスから、合わせて約48万ETHが流出した。取引所に置かれたETHの供給量が減っている格好だ。
レバレッジは剥がれ、取引所残高も減る。この二つの動きが同時に進んだことで、市場の視線は一段と1,500ドル、約24万600円のサポートラインに集まっている。アナリストの中には、この水準を守れなければ、1,000ドル、約16万400円方向への深掘りを防ぐのは難しいと見る向きもある。
イーサリアム先物の建玉、各取引所で減少
足元の売り局面で、イーサリアムの先物市場では大掛かりな「巻き戻し」が起きている。
暗号資産アナリストのアムル・タハ氏によれば、各取引所をまたいだETHの未決済建玉は、5月の166億ドル、約2兆6,626億円から126億ドル、約2兆210億円へと25%減少した。主要な取引プラットフォームのいくつかでは、2025年4月以来の低水準に戻っている。

Ether open interest. Source: CryptoQuant
中でも下げが目立つのがゲート・アイオーだ。ETHの未決済建玉は、5月7日の48億4,000万ドル、約7,763億円から、6月9日には26億8,000万ドル、約4,299億円へと減少した。下落率は約45%。これは2025年4月11日に記録した26億7,000万ドル、約4,283億円とほぼ同じ水準である。
バイビットも似たような道をたどっている。ETHの未決済建玉は現在、約8億500万ドル、約1,291億円。2025年4月初旬の7億9,500万ドル、約1,275億円に近い。2025年後半から2026年初頭にかけて積み上がったレバレッジ・ポジションが、かなり圧縮されたことを示している。

ETH open interest on multiple exchanges. Source: CryptoQuant
ただし、バイナンスだけは様相がやや異なる。ETHの未決済建玉は約27億6,000万ドル、約4,427億円と、直近のレンジ内にとどまっている。もっとも、同取引所の資金調達率はマイナスに転じており、直近では約マイナス0.0047となった。これは、ショート勢がポジション維持のためにプレミアムを支払っていることを意味する。

ETH funding rate on Binance. Source: CryptoQuant
この違いは見逃せない。ゲート・アイオーとバイビットでは、すでに大きなレバレッジ解消が進んだ。一方で、バイナンスの先物トレーダーはなお活発に動いている。ただし、資金調達率がマイナスに沈んでいることは、市場心理が慎重に傾いていることを物語っている。
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取引所のETH供給減少、焦点は1,500ドル
6月初旬には、イーサリアムの取引所準備高も大きく減少した。バイナンス、オーケーエックス、ジェミナイ、ビットフィネックスで追跡されているETH残高は、ここ数日で48万ETH減った。

ETH multi-exchange reserve. Source: CryptoQuant
バイナンスの準備高は、6月4日の387万ETHから6月9日には365万ETHへ減少した。ビットフィネックスの保有量も、5月末の267万ETHから250万ETHに低下した。比率で最も大きく減ったのはオーケーエックスで、42万4,000ETHから約33万6,000ETHへと落ち込んだ。ジェミナイの残高も、約52万2,000ETHまで減少している。
ETHの流出が続けば、買い需要が回復したときに、取引所ですぐに売却可能な供給量は減る可能性がある。
オンチェーンデータを見ると、ETH保有者の多くはいまだ大きな含み益からは遠い。市場コメンテーターのゴンザ・ゴス氏によると、現在、イーサリアム供給量のうち3倍以上の利益が乗っているのはわずか11%にすぎない。これは2017年2月以来の低水準だ。
ただし、ゴス氏はこうも述べている。
「歴史的に見れば、極端な悲観こそが最高の機会を生んできた」
市場参加者が次に注目しているのは、やはり1,500ドル、約24万600円の水準だ。

ETH: relative supply by profit and loss. Source: Glassnode
投資家のアッシュ・クリプト氏は、2022年の弱気相場ではイーサリアムがあらゆるサポートラインを維持できず、最終的に880ドル、約14万1,200円付近で底を打ったと指摘した。
同氏によれば、週足の終値で1,500ドルを上回っていれば、ETHは歴史的に重要なサポート帯の上にとどまることになる。だが、ここを割り込めば、市場の関心は次の大きなサポートである1,000ドル、約16万400円付近へと移ることになる。

ETH/USD, one-week chart analysis by Ash. Source: X

