
イーサリアム反発はビットコインを上回るか ETH安値圏でロングポジション急増
イーサが2026年安値圏に沈むなか、強気派はなおロングを積み増している。ETHの反撃は、ビットコインの回復劇を食ってしまうのか。

イーサ(ETH)のトレーダーたちが、レバレッジを効かせたロングポジションを積み増している。2026年に入り、ETH価格は44%下落しているにもかかわらず、である。
バイナンスにおけるイーサ先物の建玉は、過去最高となる370万ETHまで膨らんだ。同取引所は、イーサ先物全体の44%超を占めている。
暗号資産アナリストのダークフォスト氏は、地政学的緊張や景気減速への懸念が高まるなかでも、イーサ先物市場の動きは改善していると指摘した。
同氏によれば、バイナンスのイーサ先物建玉は現在、約370万ETHに達しており、同取引所として過去最高を更新したという。
ただし、その熱気には危うさもある。

ETH open interest value on Binance. Source: CryptoQuant
ここにきて、ロングポジションへのリスク選好も戻りつつある。バイナンスの週間平均テイカー買い・売り比率は、売り手主導の状態が数カ月続いた後、0.95から1.0へ上昇した。1.0近辺という数値は、長く続いた売り圧力の後、市場がより均衡した状態に近づいていることを示す。
この流れはバイナンスだけにとどまらない。全取引所ベースでも、テイカー買い・売り比率は過去2週間で0.94から1.0へ上昇した。売り手よりも買い手のほうが、成行注文でより積極的に動き始めていることを示している。
ただし、その熱気には危うさもある。

Ether: taker buy sell ratio across all exchanges. Source: CryptoQuant
投機的な動きは、現物需要よりも速いペースで加速している。バイナンスの「無期限先物・現物出来高インバランス」指標はおよそ0.90まで上昇し、過去最高水準に近づいた。30日Zスコアも2.53に達している。
無期限先物の出来高は約557万ETHに上る一方、現物取引は約29万ETHにとどまった。つまり、土台となる現物市場の動き以上に、レバレッジを効かせた参加者が急速に増えているということだ。

ETH Perp-Spot volume imbalance indicator. Source: CryptoQuant
イーサ清算リスク、上下どちらにも残る
市場アナリストのアムル・タハ氏は、取引所ごとのポジションに分断が生じていると指摘した。バイナンスでは、30日間の建玉増加幅が61万6400ETHに達し、2019年以来最大となった。一方、ゲート・アイオーでは同じ期間に63万1700ETHの減少を記録している。

Multi-exchange open interest 30-day change. Source: CryptoQuant
清算ヒートマップを見ると、2,200ドルから2,400ドル、円換算で約35万2000円から約38万4000円の価格帯に、約80億ドル、すなわち約1兆2800億円相当のショートポジションが集中している。ETH価格が上方向に押し上げられた場合、この水準は重要な流動性ゾーンとして浮上する。
もっとも、短期的なポジションは上下どちらにも大きくレバレッジがかかっている。
現在価格1,500ドル、約24万円を下回る水準には、累計で約17億2000万ドル、約2752億円相当のロング清算が控えている。一方、1,800ドル、約28万8000円付近には、約19億ドル、約3041億円相当のショート清算リスクが集中している。
上下の清算プールの距離は狭い。強気派にとっても、弱気派にとっても、いまのイーサ市場は一歩間違えれば一気に刈り取られる、きわめて神経質な局面にある。

ETH liquidation map. Source: CoinGlass
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