
ビットコイン安値圏でクジラが密かに“爆買い”中 CryptoQuant「弱気相場は最終局面」と指摘
ビットコインが600万円台まで沈む中、大口保有者「クジラ」たちの財布はむしろ膨らんでいた。イーサリアムも、リップル(XRP)も――。オンチェーン分析大手クリプトクアントが読み解く、暗号資産市場「底打ち」のシグナルとは。

暗号資産(暗号通貨)市場が弱気相場の底値圏に近づく中、大口保有者=いわゆる「クジラ」たちが、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を静かに買い集めている。オンチェーン分析企業クリプトクアント(CryptoQuant)が最新の「スマートマネー・レポート」で明らかにしたもので、コインテレグラフが内容を確認した。
価格が弱含む局面でクジラの保有残高が増えるのは、市場に出回る供給量が細り、保有が一部の大口に集中していくサインだとクリプトクアントは分析する。
ビットコインは310万枚に迫る勢い
取引所やマイニングプールを除いたビットコインのクジラ保有量は、2025年12月時点の約287万BTCから、約306万BTCまで増加。今年6月にビットコインが600万円(約6万ドル)を割り込んで以降、買い集めのペースは一段と加速したという。

Source: CryptoQuant
イーサリアムは1万〜10万ETH層が過去最高に
イーサリアムでは、1万〜10万ETHを保有するウォレット群の残高が合計1,960万ETHと過去最高を記録。さらに10万ETH超を保有する超大口勢も、2025年半ば以降でおよそ180万ETHを積み増した。
XRPは「じわじわ吸収」型
XRP市場では、1ドルから1.20ドル(約158円〜約189円)のレンジで取引される中、平均の現物注文サイズはクリプトクアントが定義する「ビッグクジラ」の水準を維持。ただし90日間のテイカー累積出来高デルタは中立圏にとどまっており、積極的な買い上げというより、じわじわとした「受け皿的な吸収」に近いとレポートは指摘している。
「実勢価格」が示す底値シグナル
クリプトクアントはもう一つの根拠として、市場参加者の平均取得コストを示す「実勢価格(リアライズド・プライス)」にも注目する。
CoinGeckoによれば、記事執筆時点のビットコイン価格は63,935ドル(約1,008万円)。実勢価格の52,900ドル(約834万円)を上回っている。一方でイーサリアムは1,858ドル(約29万3,000円)と、実勢価格の約2,450ドル(約38万6,000円)を下回る水準。XRPは約1.10ドル(約173円)で、実勢価格の約0.75ドル(約118円)を上回っている。
クリプトクアントは「価格が弱含む中でクジラの残高が増えることこそ、最も分かりやすい“スマートマネー”のサインだ」としたうえで、この種の買い集めパターンは過去、相場の底打ちに先行する傾向があったと説明。ただし、さらなる下落リスクも残るとクギを刺すことも忘れていない。
他の分析機関も「底打ち」示唆
底値圏を示唆する動きを指摘しているのはクリプトクアントだけではない。10x Researchは今週、ビットコインが月足終値で900万円台(約6万3,000ドル)を上回れば、弱気相場の底打ちが確認できるとの見方を示した。また調査会社K33は7月7日のレポートで、過去のサイクルではビットコインの流通量の半数以上が含み損状態になってから数週間以内に、サイクル安値をつけてきたと指摘している。

