
ビットコイン急落の犯人はストラテジーか 3588BTC売却で市場に走った衝撃
ストラテジーによる3600BTC売却を受け、市場が動揺。ビットコインは直近の上昇分の大半を帳消しにした。ただ、アナリストの間では、同社が今後数日以内に売却分を補う買い増しを発表する可能性も指摘されている。

ビットコイン(BTC)は月曜日のウォール街開場にかけて、突如として荒い値動きを見せた。きっかけは、テック企業ストラテジーによる新たなBTC売却だ。
休日の上げを一気に帳消し ストラテジー売却でビットコイン急落
トレーディングビューのデータによれば、BTC/USDは一時、6万1000ドル、日本円で約991万円付近まで下落。日次では4%を超える下げとなった。

BTC/USD four-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
米国市場の取引開始直後には買い戻しが入り、価格はいったん持ち直したものの、執筆時点では6万2000ドル、日本円で約1008万円前後に落ち着いていた。
ストラテジーは、優先株の配当支払いと手元資金の補充を目的として、7月5日までに3588BTCを売却したことを明らかにした。仮に1BTC=6万1000ドルで換算すれば、売却規模は日本円で約356億円に相当する。
今回の値動きについて、Xの相場コメンテーターであるイグジットパンプは、すでに弱含んでいた市場に対し、ストラテジーのニュースが引き金を引いたと指摘した。
「弱気のサインは出ていた。昨日も投稿した通りだ。セイラーが売ったというニュースが、さらなる下落のトリガーになっただけだ」
同氏はそう投稿した。
「ファンディングはまだかなりプラス圏にある。まあ、そういうことだろう。短期的には6万1200ドルから反発し、その後さらに下げると思う」
イグジットパンプが言及したのは、各取引所におけるファンディングレートだ。同氏は日曜日の投稿で、ある買い手がTWAP、すなわち時間加重平均価格の手法を使ってポジションを積み増していると見ていた。
「TWAPの買い手が手を引けば、急速な下への洗い流しが起きても驚かない」
同氏はそう述べ、6万4000ドル、日本円で約1040万円が上値の壁になるとの見方を示していた。

BTC chart with funding rate data. Source: Exitpump/X
「2022年夏と同じ」 50カ月EMAが再び壁に
トレーダー兼アナリストのレクト・キャピタルは、今回の値動きに驚きはないという様子だった。現在の値動きは、2022年の弱気相場終盤と似ていると改めて強調した。
「概して、ビットコインはいま、2022年夏とまったく同じことをしている」
同氏はXのフォロワーにそう伝えた。
添付されたチャートでは、50カ月指数移動平均線、いわゆる50カ月EMAが、4年前と同じように新たなレジスタンスになる可能性が示されていた。

BTC/USD one-month chart with 21, 50EMA. Source: Rekt Capital/X
それでも強気派は沈まず 週足RSIに「強気ダイバージェンス」
一方で、強気の見方を崩さない市場参加者もいる。
トレーダーのジェルは、BTC/USDの週足におけるRSI、相対力指数に強気のダイバージェンスが出ている点に注目した。
関連記事では、6万400ドル、日本円で約982万円が「今週のビットコインで最も重要なエリア」になったとも指摘されている。
「これまで何年も見てきた中で、BTCチャートがこれよりひどい形だったことはいくらでもある」
ジェルはそう主張した。

BTC/USDT one-week chart with RSI data. Source: Jelle/X
コインテレグラフが継続的に報じている通り、複数のオンチェーン指標では、2022年末以来見られなかった反転シグナルが点灯している。
「売った以上に買っていた」発表も? 市場反転の鍵はまたストラテジーか
暗号資産トレーダー兼アナリストのミカエル・ファン・デ・ポッペは、今回の急落を引き起こしたストラテジー自身が、逆に相場反発の材料をもたらす可能性があるとみている。
「市場はこのニュースにショック反応を示している。BTCは下落し、市場はストラテジーが今後もビットコインを売り続ける可能性を織り込みにいっているのは明らかだ」
同氏はXにそう投稿した。
「しかし、今後数日のうちに、彼らが売却した以上のBTCを買っていた、というメッセージが出てきても私は驚かない」
セイラー銘柄として市場の信仰を集めてきたストラテジー。その売却は、単なる需給要因にとどまらない。
ビットコイン市場にとって、それは「最大の買い手が売り手に回ったのか」という心理的ショックでもある。
だが、もし売却が一時的な資金繰りに過ぎず、裏側で買い増しが続いていたとすれば、話は逆転する。
今回の急落は、またしてもストラテジー発の“振るい落とし”だった、という結末もあり得る。

