Cointelegraph
DOGE$0.07359 2.07%
TRX$0.3297 0.89%
LINK$8.62 0.88%
ZEC$532.09 2.67%
ADA$0.1730 2.76%
XRP$1.16 4.24%
ETH$1,923.41 1.45%
BTC$66,414.88 2.02%
XMR$348.23 3.97%
BNB$573.12 0.23%
XLM$0.1939 3.33%
SOL$77.93 0.56%
HYPE$60.12 3.08%
Antonio OliveiraライターRay Salmond監修編集者

ビットコイン「7万ドル防衛戦」の裏側

マーケット公開日2026年5月31日

ビットコインの押し目買いはレンジの安値付近に存在し、そのゾーンで新たなレバレッジロングポジションが開設されたが、出来高は下降トレンドを反転させるのに必要な規模には達していない。

ビットコイン市場が、再び不穏な空気に包まれている。

きっかけは、現物ビットコインETFからの巨額資金流出だ。先週だけで流出額は14億2000万ドル、約2262億円。その前週にも12億6000万ドル、約2007億円が流出しており、2週連続で市場から巨額の資金が抜けた格好だ。TradingView上に転載されたCointelegraphの記事でも、先週14.2億ドル、前週12.6億ドルのETF流出が市場を圧迫したと伝えている。

その余波を受け、BTCは一時7万2500ドル、約1155万円まで下落した。

市場関係者の脳裏によぎったのは、2月から4月にかけて続いた、あの重苦しいレンジ相場だ。BTCは当時、6万〜7万ドル、約956万〜1115万円の範囲に閉じ込められていた。今回の下落も、そこへ逆戻りする前兆なのではないか――。そんな疑念が広がった。

だが、7万ドルを目前にして、買い手は沈黙しなかった。

現物市場では、7万ドル近辺で出来高が増え、下値を支える動きが確認された。いわば「ここから下は買う」という押し目買い勢の存在が、かろうじて相場を支えたのである。

BTC/USDT aggregated spot volumes. Source: Velo

しかし、その抵抗は力強い反転とは言い難い。

ETFからの売り、CoinbaseへのBTC流入、先物市場でのロング清算。これらを重ね合わせると、現物市場の買い手が主導権を握っているとはまだ言えない。累積出来高デルタ、いわゆるCVDの動きも、押し目買い勢が市場を制圧するほどの勢いには欠ける。

Bitcoin exchange inflows, Coinbase. Source: CryptoQuant

Open interest heatmap data, on the other hand, does show nearly $300 million of open interest concentrated in the yellow band representing $73,000 to $74,000, where traders appear to have opened new leveraged long positions.

Open interest heatmap, seven-day lookback. Source: Hyblock

一方で、先物市場には別の思惑が見える。

未決済建玉のヒートマップでは、7万3000〜7万4000ドル、約1163万〜1179万円の価格帯に、約3億ドル、約478億円のポジションが集中している。ここでは、トレーダーたちが新たにレバレッジをかけたロングを積み上げたとみられる。

ETFから資金が抜け、翌日にはCoinbaseへBTCが流入する。そこから売りが広がり、先物市場では時折、ロング勢が清算に追い込まれる。市場の流れは決して明るくない。

BTC/USDT bid-ask ratio (10% depth) turns positive. Source: Hyblock

それでも、注文板を見ると、完全な総崩れではない。

Hyblockのビッド・アスク比率は、10%の板厚で見た場合、買い注文側がやや優勢となっている。つまり、一部のトレーダーは7万5000ドル、約1194万円を下回るビットコインを「割安」と見なし、静かに拾っているということだ。

同指標はマイナス1からプラス1の範囲で推移し、ゼロを上回れば、注文板において買い側の圧力が強まっていることを示す。

とはいえ、足元の現物買いや永久先物のロングだけで、下落トレンドをひっくり返すには力不足だ。いま起きているのは、強気相場の再開というより、売りを吸収しながら下値に“床”を作る作業に近い。

要するに、ビットコインはまだ崩れていない。

だが、勝ってもいない。

今後、相場を本格的に押し上げるには、新たな材料が必要になる。米国とイランの和平合意を巡る報道、現物ビットコインETFへの資金流入の回復、原油価格の下落、そしてホワイトハウスによる「戦略的ビットコイン準備金」への追加言及――。

そうした材料が重ならない限り、BTCはしばらく、売り圧力と押し目買いの狭間で揺れ続けることになりそうだ。

この記事はCointelegraphの編集方針に従って作成されており、情報提供のみを目的としています。投資アドバイスや推奨を構成するものではありません。すべての投資および取引にはリスクが伴います。読者は独自に調査を行うことを推奨します。

この話題についてもっと