
ビットコインは6万5000ドルへ反撃開始か シャープリンクがイーサを26億円分爆買い
ビットコインの次の一手をめぐり、アナリストの見方は割れている。それでも、市場にはようやく一筋の希望も見え始めた。一方、シャープリンクは8週間ぶりにイーサの購入を再開。そのほか、暗号資産市場の注目材料を追う。

FRBのインフレ発言でビットコイン反発 これは「ブルトラップ」か、それとも次は6万5000ドルか
ビットコイン(BTC)は、米連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ議長が、根強いインフレについて語った発言に好反応を見せた。
もっとも、水曜日の上昇にもかかわらず、市場関係者の表情は冴えない。債券など固定利回り商品への資金流入を促す環境に加え、ハイテク株の好調な決算モメンタムが続けば、利回りを生まない暗号資産のような資産には、なお重しとなるとの見方があるからだ。

米5年債利回りは4.22%まで上昇した。これは、投資家が米国債を保有するために、より高いリターンを求めていることを意味する。インフレがいずれ鈍化し、WTI原油価格が4カ月ぶりの安値まで下落したとしても、市場は金融拡大を見込んでいる。
FRBが金利やバランスシートをどう運営しようとも、米国債の発行トレンドを左右するのは米財務省である。この構図が、暗号資産市場の上値をなお複雑にしている。
ビットコイン、21カ月ぶり安値から反発 だがレバレッジ指標は警戒を示す 5万7000ドルが底だったのか
ビットコインは本稿執筆時点で6万1490ドル、約998万円前後で取引されている。水曜日には一時、21カ月ぶり安値となる5万7737ドル、約937万円まで下落していた。
イーサ(ETH)とソラナ(SOL)も上昇し、それぞれ3%、4.85%高となった。
ただし、この反発は投資家の深い警戒感のなかで起きたものだ。暗号資産市場の恐怖と強欲のバランスを測るセンチメント指標は、100点中11点前後。「極度の恐怖」の領域に沈んでいる。年初来安値からは反発したとはいえ、ビットコインは年初からなお約3分の1下落したままだ。
投資家の慎重姿勢は、機関投資家向け商品にもはっきり表れている。米国の現物ビットコインETFからはここ数週間で資金流出が続いており、6月の流出額は総額45億ドル、約7300億円に達したと報じられている。これは、ETFのローンチ以降で最大の流出規模だ。
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アナリスト「BTCはさらに下落も」 2022年以来最悪の6月を終えて
ビットコインには、なお下押し圧力が残る可能性がある。
6月末時点でビットコインは200週移動平均を下回る一方、実現価格は上回っていた。この組み合わせについて、暗号資産アナリストのプランBは、相場がまだ弱気相場の底に達していない可能性を示すものだと指摘している。
ビットコインは6月に20.5%下落し、月末終値は5万8526ドル、約950万円だった。これは2022年6月以来、最悪の月間パフォーマンスである。終値は200週移動平均の6万2000ドル、約1006万円を下回った一方、実現価格の5万2000ドル、約844万円は上回った。
コインマーケットキャップによれば、ビットコインは過去30日間で8.80%下落している。

Bitcoin is down 8.80% over the past 30 days. (CoinMarketCap)
ストック・トゥ・フロー価格モデルの生みの親であるプランBは、こう述べた。
「過去すべての弱気相場の底は、実現価格を下回っていた」
さらに別の投稿では、ビットコインが5万2000ドル、約844万円まで下落する可能性にも言及した。
イーサ財務企業シャープリンク、先週260億円分のETHを購入
イーサを財務資産として保有する暗号資産トレジャリー企業のシャープリンクは、先週、8週間ぶりにイーサ購入を再開した。6月25日以降の購入額は、合計1600万ドル、約26億円にのぼる。
アーカムのオンチェーンデータによれば、シャープリンクは6月25日に5000ETHを購入した後、6月26日にも追加で5000ETHを購入した。後者の購入額は850万ドル、約13億8000万円相当だった。
コインマーケットキャップによれば、イーサは過去30日間で10.73%下落している。

Ether is down 10.73% over the past 30 days. (CoinMarketCap)
同社は発表でETH購入を認め、平均取得価格は1ETHあたり1611ドル、約26万2000円だったと明らかにした。
この2日間の買い増しは、シャープリンクがイーサの積み上げ戦略を再び本格化させたことを示す材料となる。同社のイーサ保有量は現在、86万6725ETHに達している。シャープリンクはかつて、世界最大のETHトレジャリー企業の座をめぐり、ビットマインと肩を並べる存在だった。しかし現在は、大きく水をあけられている。
同社は火曜日の声明で、こう強調した。
「当社によるETH購入は、長期準備資産としてETHトレジャリーを拡大していく継続的なコミットメントを反映したものだ」
暗号資産市場、第3四半期は「レバレッジ低下、流動性も低下」で突入 タロス分析
暗号資産市場は2026年第3四半期に入った。第2四半期には清算の波が投機的ポジションを洗い流し、レバレッジは低下した。一方で、主要な需要源も弱まり、市場の流動性は薄くなっている。
機関投資家向けデータプロバイダーのタロスによる市場アップデートでは、第2四半期におけるビットコインとイーサのロング清算額は合計83億5000万ドル、約1兆3550億円に達した。
タロスは、このデレバレッジの動きが、現物ビットコインETFからの資金流出、ストラテジーによるビットコイン購入の減少、そしてステーブルコイン供給量の縮小と同時に起きたと指摘している。
このリセットによって、第3四半期に入る市場は以前より安定した状態になった。だが、安心するのはまだ早い。タロスによれば、注文板の厚みが薄くなっており、新たな売り圧力を吸収する力は弱まっている。
つまり、強制売却が連鎖するような危うさはやや後退したかもしれない。しかし、大口注文を受け止めるだけの取引量が乏しいため、価格はなお大きく振れやすい。市場は嵐の後の静けさに見えるが、その足元は決して盤石ではない。

