
ストラテジーがまたビットコインを買った理由 株を売って520BTC追加、現金も積み増し
マイケル・セイラー氏率いるストラテジーは、MSTR株の売却で3億3550万ドル(約542億円)を調達。米ドル準備金を14億ドル(約2261億円)に積み増す一方、ビットコイン520BTCも追加購入した。

マイケル・セイラー氏率いるストラテジーが、またもビットコインを買い増した。しかも今回は、単なる買い増しではない。同社の永久優先株「STRC」が90ドル(約1万4500円)を割り込むなか、ビットコイン保有を増やす一方で、米ドル準備金も積み増したのである。
米証券取引委員会(SEC)に提出された月曜日の8-K書類によれば、ストラテジーは6月15日から日曜日までの間に、520BTCを3490万ドル(約56億円)で取得した。平均取得価格は1BTCあたり6万7068ドル(約1083万円)。これにより、同社のビットコイン保有量は合計84万7363BTCに達した。
ストラテジーのこれまでの累計購入額は641億ドル(約10兆3500億円)にのぼる。平均取得単価は1BTCあたり7万5651ドル(約1222万円)だ。
同社はXで、米ドル準備金に3億ドル(約484億円)を追加し、総額を14億ドル(約2261億円)に引き上げたと明らかにした。8-K書類によれば、この金額には、まだ決済が完了していないATM、つまり市場価格での株式売却による見込み手取り金も含まれている。

Source: Strategy
ストラテジーの資金調達は、市場関係者から常に注視されている。なにしろ同社は、上場企業として最大のビットコイン保有企業であり、もっとも積極的な買い手の一角でもあるからだ。さらに、その資金調達モデルは、ビットコインを財務資産として抱える企業群にとって、いわば“お手本”にもなっている。
MSTR株売却でビットコイン購入とドル準備をまかなう
今回のビットコイン購入と流動性準備金の積み増しは、ストラテジーのクラスA普通株「MSTR」の売却代金によって賄われた。同社は報告期間中、ATM株式発行プログラムを通じて3億3550万ドル(約542億円)を調達した。
そのうち3490万ドル(約56億円)が520BTCの購入に充てられ、3億ドル(約484億円)が米ドル準備金に回された。この準備金は、配当支払いと債務返済を支えるためのものだ。
同社は8-K書類でこう説明している。

Source: SEC
「ストラテジーは、市場環境に応じて米ドル準備金を継続的に補充し、同社のデジタル・クレジット証券の信用力を支えていく方針だ」
MSTRとSTRC、木曜引けで下落
ストラテジーの普通株と優先株をめぐる値動きは、引き続き市場の注目を集めている。とりわけ、100ドル(約1万6150円)近辺で取引されるよう設計されたSTRCが、先週90ドル(約1万4500円)を割り込んだことは投資家の視線を集めた。
ヤフー・ファイナンスのデータによれば、金曜日の市場休場を前にした木曜終値で、MSTRは3.46%安の112.53ドル(約1万8170円)に下落した。ストラテジーの永久優先株STRCも0.46%安の88.59ドル(約1万4310円)に沈んだ。ただし、月曜日の市場前取引では90.59ドル(約1万4630円)で推移していた。
ビットコイン支持者のサムソン・モウ氏は月曜日、XでSTRCには「自己修復メカニズム」があると指摘した。STRCが基準水準である100ドルを下回ると、この仕組みが作動するという。
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モウ氏によれば、価格が100ドルを下回った場合、ストラテジーはATMプログラムを通じた新株発行を停止する。つまり、新たな供給を絞ることになる。
さらに、価格が下がれば、購入者にとっては取得価格に対する利回りが実質的に上昇する。これが需要を呼び込み、価格を再び100ドル方向へ押し戻す可能性があるというわけだ。
モウ氏は、この設計について、ストラテジーが直接介入して価格を支えるというより、市場インセンティブを利用して安定性を保つ仕組みだと説明している。

