
NetflixのFTX破綻ドラマに元幹部が怒り「冒頭30秒で見るのをやめた」人物描写に強い不満
2022年に経営破綻した暗号資産取引所FTXを描くNetflixの新作ドラマに、元COOのコンスタンス・ワン氏が反発した。元幹部らの描写が実際の人物像と異なると批判し、「身体的に不快感を覚えた」と明かしている。

かつて世界有数の暗号資産取引所として知られ、2022年に経営破綻したFTX。その崩壊劇を描くNetflixの新作ドラマをめぐり、FTXの元最高執行責任者(COO)であるコンスタンス・ワン氏が不満をあらわにした。
「最初の30秒で不快になった。それで見るのをやめた」
ワン氏は、月曜日に公開されたコインテレグラフのXスペース番組「Chain Reaction」で、こう語った。
ワン氏によれば、Netflixが公開した予告編に登場するFTX元幹部らの描写は、身体的な不快感を覚えるほどだったという。
特に、FTXの姉妹企業アラメダ・リサーチの元最高経営責任者(CEO)、キャロライン・エリソン氏の人物像については、自身が実際に接してきた印象とは異なると指摘した。
また、FTXの共同創業者で元CEOのサム・バンクマン=フリード氏についても、実際はドラマで描かれている以上に「社交性に乏しく、不器用な人物だった」と説明した。
ワン氏がCOOを務めていたFTXは、一時は世界最大級の暗号資産取引所に成長したものの、2022年11月に経営破綻した。
背景にあったのは、顧客資金の不正流用だ。最終的に顧客資金には89億ドル(約1兆4070億円)もの不足が生じた。
姉妹企業であるクオンツ取引会社アラメダ・リサーチは、バンクマン=フリード氏が顧客の同意なくFTXから移した資金を、自社の取引損失の穴埋めに使用していた。
この資金不足は現在、「アラメダ・ギャップ」と呼ばれている。
Netflixは10月上旬、FTXの崩壊を題材とした全8話のドラマシリーズ「The Altruists(アルトゥルイスト)」の予告編を公開した。
Netflixの公式発表によれば、同作は2026年11月19日に世界同時配信される予定だ。

Source: Cointelegraph
FTX破綻後はAIと暗号資産を組み合わせた新事業を立ち上げ
FTXの破綻後、ワン氏は2025年初頭に暗号資産取引プラットフォーム「パシフィカ(Pacifica)」を設立した。
パシフィカは当初、ソラナ(SOL)を基盤とする無期限先物取引向けの分散型取引所(DEX)としてスタートした。
今後は人工知能(AI)機能を導入し、投資家向けの戦略的なツールを備えた高度な取引インフラへと進化させる計画だ。
「パシフィカでは資金調達を一切行っていない。完全に自己資金で立ち上げた事業だ」
ワン氏はこう説明した。
その背景には、FTXの破産手続きが続いていた当時、元FTX関係者との接触について、コンプライアンス上の制約を抱える機関投資家が存在したこともあったという。
一方、FTXの破綻をめぐる法的責任の追及も続いている。
バンクマン=フリード氏とエリソン氏は、FTXの破綻後、2022年12月に起訴された。
エリソン氏は司法取引に応じ、バンクマン=フリード氏に不利な証言を行った。その後、禁錮2年の判決を受けたが、440日間の服役を経て、2026年1月に刑務所から釈放された。
一方、バンクマン=フリード氏は7件の重罪で有罪評決を受け、2024年3月に禁錮25年の判決を言い渡された。現在の出所予定は2044年となっている。
もっとも、同氏は判決を受け入れていない。
2026年9月には、弁護団が詐欺罪の有罪判決を覆すよう米連邦最高裁判所に申し立てたと報じられた。
さらに、ドナルド・トランプ米大統領に対しても、恩赦を申請している。

