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Stephen Katte
執筆者:Stephen Katteスタッフライター
Felix Ng
校閲:Felix Ngスタッフ編集者

予測市場は投資かギャンブルか 米民主党がFTCに調査要求、暗号資産業界にも波紋

予測市場は投資かギャンブルか 米民主党がFTCに調査要求、暗号資産業界にも波紋
ニュース

米国で急成長する「予測市場」に、ワシントンから厳しい視線が注がれている。

米下院の民主党議員9人は、連邦取引委員会(FTC)に対し、オンライン予測市場プラットフォームの広告手法について調査を開始するよう求めた。問題視されているのは、これらの企業が規制当局には「金融ツール」「投資商品」と説明する一方で、消費者向けにはあたかもギャンブル・プラットフォームであるかのように宣伝しているのではないか、という点だ。

発表を主導したのは、ケビン・マリン下院議員とゲイブ・バスケス下院議員である。マリン氏の公式発表によれば、議員らはFTCに対し、予測市場企業が消費者を誤解させる「不公正または欺瞞的な行為」に及んでいないか調べるよう求めている

予測市場とは、将来の出来事の結果をめぐってユーザーが契約を売買する仕組みだ。選挙結果、スポーツ、国際情勢、経済指標など、現実世界のイベントを対象に「結果」に値段がつく。

だが、その華やかな成長の裏側で、規制の網はじわじわと迫っている。5月には、米議会がポリマーケットとカルシを対象に調査を開始。両社のプラットフォーム上で発生したインサイダー取引疑惑への対応について、説明を求めていた。

民主党議員らが特に問題視しているのは、予測市場企業が「合法ベッティング」や「スポーツブックなしでスポーツに賭ける」といった、スポーツ賭博を連想させる言葉を使って宣伝していることだ。その一方で、州ごとの賭博規制からは距離を置き、「これは金融商品である」と主張している、というわけだ。

A group of nine Democratic lawmakers is calling on the FTC to launch a probe into prediction markets. Source: Kevin Mullin

マリン氏はこう批判する。

「これらの予測市場企業は、規制当局に対して見せる顔と、一般消費者に対して見せる顔を使い分けている。こうした矛盾したメッセージは、どのルールや保護が実際に適用されるのかについて、消費者を誤解させかねない」

さらに同氏は、FTCに対して「消費者をこのような欺瞞的行為から守るため、調査を行うよう求めている」と述べた。

議員らはFTC宛ての書簡で、6月29日までに詳しい回答を示すよう求めている。具体的には、予測市場プラットフォームによる欺瞞的行為の可能性について、FTCが調査や執行措置を取る予定があるのかを明らかにするよう迫った。

同時に、FTCが予測市場に関する苦情を受け取っているかどうか、また企業の行為が欺瞞的かどうかを判断する際に、一般消費者の受け止め方や法的書類上の説明を考慮しているのかについても回答を求めている。

今回の書簡には、ジャレッド・ハフマン、ラウル・ルイス、サルード・カルバハル、マイク・レビン、ディナ・タイタス、ポール・トンコ、バレリー・フーシー各下院議員も署名した。

予測市場は、ブロックチェーン技術の実用例としても注目されてきた。一部のプラットフォームは、決済や支払いに暗号資産の基盤やステーブルコインを活用している。

3月には、政治・地政学イベントを対象とした契約への関心が高まったことに加え、利用のしやすさの改善、業界に追い風となる規制面の動きも重なり、取引件数は過去最高を記録した。

だが、いま問われているのは単なる市場の成長ではない。

「投資」なのか。

それとも「賭け」なのか。

予測市場は、その境界線の上で急拡大してきた。今回のFTC調査要求は、その曖昧さにメスを入れようとする動きにほかならない。

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