
ビットコインETFから2750億円流出 イーサETFも売られた理由をわかりやすく解説
米国の現物ビットコイン上場投資信託(ETF)から、またしても巨額の資金が逃げ出した。ソーソーバリューのデータによれば、6月5日までの1週間で、現物ビットコインETFは約17億2000万ドル、日本円にして約2755億円の純流出を記録した。

米国の現物ビットコイン上場投資信託(ETF)から、またしても巨額の資金が逃げ出した。
ソーソーバリューのデータによれば、6月5日までの1週間で、現物ビットコインETFは約17億2000万ドル、日本円にして約2755億円の純流出を記録した。
これで、10億ドル規模の資金流出は4週連続となる。さかのぼれば、5月15日までの週から続く、止まらぬ解約ラッシュである。
ファーサイド・インベスターズがまとめたデータによると、売り圧力は6月最初の3営業日に集中した。各ファンドからは、それぞれ4億8380万ドル(約775億円)、5億1910万ドル(約831億円)、3億9660万ドル(約635億円)が流出。木曜日には一時、320万ドル(約5億円)の流入に転じたものの、金曜日には再び3億2570万ドル(約522億円)の流出に沈んだ。
なかでも矢面に立たされたのが、ブラックロックの「iシェアーズ・ビットコイン・トラストETF(IBIT)」である。同ETFだけで、週間の純流出額は約13億4000万ドル(約2146億円)にのぼった。
フィデリティの「ワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド(FBTC)」からは2億190万ドル(約323億円)、グレイスケールの「ビットコイン・トラストETF(GBTC)」からも1億4430万ドル(約231億円)が流出した。
年初から現物ビットコインETFを支えてきた力強い資金流入。その潮目が、ここにきてはっきりと反転した格好だ。

Daily net inflows for spot Bitcoin ETFs. Source: SoSoValue
流出の背景は「マクロ主導」のリスク再評価
アルチュラDeFiの最高執行責任者(COO)、マシュー・ピノック氏は、今回のETF流出について、ビットコインそのものへの懸念というよりも、「マクロ主導のリスク再評価」を映したものだとみる。
ピノック氏によれば、IBITに流出が集中したのは、同ファンドの規模、流動性、そして機関投資家がビットコインにアクセスする際の主要な器としての役割が大きいためだという。大口投資家がポートフォリオのリスクを調整する際、まず使うのは、最も深く、最も流動性のある商品なのだ。
「これらの解約のタイミングは、予想を上回る米雇用統計、米国債利回りの上昇、そして湾岸地域の紛争が続くなかで、年内利下げ観測が大きく後退したことと、きわめて近い時期に重なっている」
ピノック氏はコインテレグラフにそう語った。
さらに同氏は、こう続ける。
「最近のビットコインの弱さは、暗号資産特有の材料というよりも、金利見通しの変化と、機関投資家のリスク選好の変化によってもたらされている」
イーサETFも277億円流出 一方で小型アルトコインETFには資金流入も
資金流出は、ビットコイン関連商品だけにとどまらなかった。
ソーソーバリューのデータによれば、現物イーサETFも4週連続で解約超過となり、6月5日までの1週間で1億7305万ドル(約277億円)が流出した。
その前週には2億4145万ドル(約387億円)の流出を記録しており、さらにその前の2週間にも、それぞれ2億1599万ドル(約346億円)、2億5511万ドル(約409億円)が引き出されていた。
4週間合計でみると、イーサETFからの流出額は約8億8560万ドル(約1419億円)に達する。
ただし、アルトコインETF全体が同じ方向を向いているわけではない。
6月5日までの1週間で、HYPE ETFには1665万ドル(約27億円)の純流入があった。XRP ETFにも小幅ながら262万ドル(約4億円)が流入した。一方、ソラナETFは同期間に652万ドル(約10億円)の流出となった。
ビットコインとイーサからは資金が逃げる。だが一部のアルトコイン商品には、なお資金が向かう。暗号資産ETF市場ではいま、単純なリスクオフだけでは片づけられない、銘柄ごとの選別が進み始めている。
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