
1inchの法務顧問、米暗号資産規制はSECやCFTC主導に 議会の法整備に不透明感
米中間選挙の結果にかかわらず、米国の暗号資産規制はSECやCFTCなどの規制当局が主導すると、暗号資産業界の幹部らは予想している。

米中間選挙の投票が進み、議会の主導権をめぐる争いが続くなか、暗号資産業界では、今後の規制を動かすのは議会よりも行政機関になるとの見方が出ている。
暗号資産取引アグリゲーターの1インチで副法務顧問を務めるメイレア・マー氏は、米国のデジタル資産規制について、今後数年間の「実質的な進展」は、議会ではなく米証券取引委員会(SEC)、米商品先物取引委員会(CFTC)、米財務省が主導するとの見通しを示した。
中間選挙の結果次第では、停滞しているデジタル資産市場明確化法(CLARITY法)の今後の行方が変わる可能性もある。しかし、マー氏によれば、各行政機関は暗号資産プロジェクトとの関与を強めているものの、こうした動きだけでは、業界が法整備によって期待していた安定性は得られない。
マー氏は、「長期的な目標はもちろん、政権が変わるたびに覆されることのない法律を成立させることだ」と述べた。
法律の整備が遅れ、機関投資家の参入にも影響
こうした規制の不確実性は、機関投資家にとっても重要な問題となっている。
ドーマ・プロトコルを開発するチーム「D3」の共同創業者マイケル・ホー氏は、米国の市場構造法案が停滞していることで、暗号資産政策が依然として行政機関のガイダンスに依存していると指摘した。
ホー氏は、「市場構造法案が停滞するなか、米国の暗号資産政策は、将来の政権が覆すことのできる行政機関のガイダンスに依存し続けている。そのため、本格的な資本の流入が待たされている」と述べた。
さらに、「どのような選挙結果になろうとも、トークン化された実物資産に機関投資家の資金を呼び込むには、法律として明文化された明確なルールが必要だ」と語った。
SECはトークン発行やステーキングの指針を整備
米国では、議会による法整備が進まない一方、SECやCFTCが暗号資産関連の規制や指針の整備を進めている。
SECは8月、暗号資産による資金調達に関する規制の枠組みを提案した。これには、一部のトークン発行に対する適用除外や、特定のトークンを投資契約として扱わないためのセーフハーバーが含まれる。
さらに9月には、トークンの買い戻しや暗号資産ネットワーク、ステーキング報酬を受け取るトークンなどを対象とする職員向けガイダンスを更新した。
一方、CFTCは9月17日、暗号資産市場の規制計画をホワイトハウスの審査に提出した。これは、上院がCLARITY法案の前進を阻んだ2日後のことだった。

