
ストラテジー、優先株「STRC」が7週間ぶりに"90ドルの壁"突破! 6月大暴落からのV字回復の裏で会社が打った"なりふり構わぬ一手"とは
7週間ぶりに90ドル(約1万4200円)の大台を回復したストラテジーの優先株「STRC」。だがその華々しい復活劇の舞台裏では、ビットコイン1638枚の"叩き売り"に、総額数百億円規模の自社株買い――財務不安を打ち消すべく会社が繰り出した"延命策"の全貌に迫った。

暗号資産界の"ビットコイン長者"として知られるストラテジー。その変動配当型の優先株「STRC」が、実に7週間ぶりに90ドル(約1万4200円)の大台を突破した。6月の暴落――ビットコイン準備企業たる同社の"財務体力"に疑念の目が向けられたあの騒動から、ついにV字回復を遂げたのである。
ヤフー・ファイナンスのデータによれば、STRCは月曜、前週末終値89.46ドル(約1万4100円)から3.2%上昇し、92.32ドル(約1万4550円)で取引を終えた。90ドル超えでの引けは6月16日以来、まさに約7週間ぶりの快挙だ。6月26日につけた終値ベースの底値74.57ドル(約1万1750円)からは、なんと24%近くも値を戻したことになる。

STRC price chart. Source: Yahoo Finance
そもそもSTRCとは何者か。ストラテジーが発行する"永久優先株"であり、額面100ドル(約1万5760円)近辺での取引を促すべく、配当利回りが毎月調整されるという一風変わった代物だ。とはいえ、今回の反発をもってしても、会社が掲げる99~100ドル(約1万5600~1万5760円)という目標圏には、いまだ手が届いていない。
では、この復活劇はいかにして演出されたのか――。
月曜に提出された最新の臨時報告書「フォーム8-K」で明らかになったのは、会社がなりふり構わず打った"延命策"の数々である。まず、ビットコイン1638枚を1億470万ドル(約165億円)で売却。うち5240万ドル(約83億円)を優先株の配当に、残る5230万ドル(約82億円)をSTRCの買い戻しに充てたというのだ。
さらにストラテジーは、自社株「MSTR」の売却を通じて2億9060万ドル(約458億円)もの資金を調達。うち2億5000万ドル(約394億円)をドル準備金に、2890万ドル(約46億円)をSTRCの買い戻しに回した。同社はSTRC株を計91万2143株、8120万ドル(約128億円)で買い戻し、ドル準備金を40億ドル(約6300億円)にまで積み増したのである。
華々しい回復の陰で繰り広げられていた、この壮絶なテコ入れ工作。果たしてストラテジーは、投資家の信頼を完全に取り戻すことができるのか――。

