
ビットコインはなぜ株高でも下落? 米イラン和平期待でもBTC反発は7万ドルで失速か
ビットコインは原油と歩調をそろえるように下落した。一方、米イラン和平への期待を追い風に株式市場は上昇。トレーダーの間では、BTC価格の反発は早々に息切れするとの見方が広がっている。

ビットコイン(BTC)は、火曜日のウォール街取引開始後、6万6000ドル(約1056万円)まで反落した。一方で株式市場は上昇を続け、暗号資産市場だけが取り残される格好となった。
ビットコインは原油とともに下落、株式市場が先行
トレーディングビューのデータによれば、ビットコイン価格は約2週間ぶりの高値圏から失速した。

BTC/USD one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
米国とイランの和平合意が進むとの期待が、株式市場を押し上げた。S&P500はこの日、1.5%超上昇。一方、米WTI原油は3カ月ぶりの安値をつけた。
投資情報サービスのモザイク・アセット・カンパニーは、定期ニュースレター「ザ・マーケット・モザイク」最新版でこう指摘している。
「米国とイランの和平合意をめぐるニュースは、これまでも何度も市場をにぎわせてきた。しかし今回は、交渉に関わる双方と関係者が合意を確認している」
同社はさらに、こう続けた。
「その影響は株式市場にも波及している。原油価格と長期債利回りがともに低下しているためだ。株式と原油価格には負の相関がある。つまり、エネルギー価格の下落は株式にとって追い風になる」

S&P 500 vs. WTI crude oil one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
だが、ビットコインはまたしても他のリスク資産との“ズレ”を見せた。株が上がる一方で、暗号資産市場の参加者は、ビットコインの大幅上昇に強気で賭けることを避けている。
トレーダーのダーン・クリプト・トレーズ氏は、Xでの最新分析でこう述べた。
「BTCは再びレンジ内へ戻ってきた」
「少なくとも今後数週間は、この大きな価格帯の周辺で推移しても驚かない。特に夏が近づき、流動性とボラティリティが低下する時期でもある」

BTC/USDT perpetual contract one-day chart. Source: Daan Crypto Trades/X
トレーダーのローマン氏も、7万ドル(約1120万円)近辺を目先の上値目標、すなわち局所的な天井として見ている一人だ。
同氏はXのフォロワーに対し、こう語った。
「反発完了の目安として、引き続き7万ドル水準を見ている」
「時間足では、もう少し上昇を続けてもよさそうに見える。現時点で、この反発を止めるような“問題”は見当たらない」
「古典的な市場心理戦」と見るトレーダーも
コインテレグラフが報じたように、別の市場分析では、6万ドル(約960万円)が長期的なサポートとして機能するかどうかに疑問が呈されている。弱気相場はまだ若く、終わったと判断するには早いという見方だ。
これに対し、トレーダーのキラ氏は、マーケットメーカーや取引アルゴリズムが、トレーダーたちに「さらなる安値が来る」と思い込ませ、ショート方向へ誘い込んだとの見方を示した。
同氏は、板情報の流動性データのチャートを添えて、こう総括した。
「またしても、古典的な市場心理戦だ」

BTC/USD order-book liquidity data. Source: Killa/X
コイングラスのデータによれば、執筆時点で過去24時間の暗号資産ショート清算額は2億3000万ドル(約368億円)に達していた。

Cryptocurrency liquidation history (screenshot). Source: CoinGlass
これについて、トレーダーのレナート・スナイダー氏は、価格が「上位時間軸の売りゾーン」に向かっているとコメント。火曜日のターゲットとして6万8000ドル(約1088万円)を挙げた。
同氏はXでこう述べている。
「6万3600ドル(約1018万円)下の流動性は、あまりにも魅力的で、放置されるとは思えない。ただ、質の高いショートを狙うなら、まずは上方向への押し上げが欲しい」

BTC/USDT four-hour chart. Source: Lennaert Snyder/X

