
ビットコイン6万ドル割れ目前? 円安・金利・米イラン緊張で下落リスク強まる
ビットコイン(BTC)は月曜日のウォール街取引開始を前に、この日の高値圏へと接近した。市場がにらむのは、6万ドル(約960万円)という節目のサポートラインである。もっとも、安心するにはまだ早い。ビットコインは、ウォール街勢の復帰を前に6万ドル(約960万円)の再テストを回避した。ただし、弱気相場の基準に照らせば、さらなる下値余地を警戒する声は消えていない。

ビットコイン(BTC)は月曜日のウォール街取引開始を前に、この日の高値圏へと接近した。市場がにらむのは、6万ドル(約960万円)という節目のサポートラインである。
もっとも、安心するにはまだ早い。
ビットコインは、ウォール街勢の復帰を前に6万ドル(約960万円)の再テストを回避した。ただし、弱気相場の基準に照らせば、さらなる下値余地を警戒する声は消えていない。
市場では、6万4000ドル(約1024万円)までの反発が注目されている。そこで勢いを失えば、むしろ「次の下落」の前触れになりかねない。
さらに、マクロ面では逆風が増えている。米金利、地政学リスクに加え、日本円の動きが再び暗号資産市場の視界に入ってきた。
ビットコイン価格、レンジ継続か崩落かの分岐点
トレーディングビューのデータによれば、週足の取引終了後、BTC価格への売り圧力はいったん和らいだ。だが、その週足終値は2024年10月以来の低水準だった。

BTC/USD one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
短期でも長期でも、強気の空気は乏しい。市場の視線は6万ドル(約960万円)に集中している。
トレーダーのダーン・クリプト・トレーズ氏は、Xでの最新分析でこう見通した。
「6万ドルの安値を維持するなら、当面はレンジ相場とみなす」
同氏は、ビットコインが6万〜8万ドル(約960万〜1280万円)の範囲で、しばらく推移する可能性があると指摘した。そのうえで、レンジ下限で過度に弱気にならず、上限付近で過度に浮かれないことが重要だとした。
添付されたチャートでは、ビットコインの200日単純移動平均線(SMA)が、短期足で抵抗線として機能している様子が示されていた。

BTC/USDT perpetual contract one-day chart. Source: Daan Crypto Trades/X
一方、弱気継続を見込む市場関係者もいる。トレーダー兼アナリストのレクト・キャピタル氏は、Xのフォロワーに対し、反発失敗と、その後の6万ドルサポートの弱体化に注意するよう呼びかけた。
同氏は先週末、弱気相場における重要な特徴について、こうも述べている。
「ビットコインは今回の弱気サイクルで初めて、200週SMAに到達した」
さらに、過去の弱気相場では、この200週SMAを一時的に下回る動きが、底値形成につながる重要な過程だったと指摘した。
つまり、6万ドルを守ったからといって、底打ちが確認されたわけではない。むしろ市場は、ここから本当に踏みとどまれるのかを試されている。

BTC/USD two-week chart with 200-week SMA. Source: Cointelegraph/TradingView
マクロ環境がビットコインの肩を叩いている
マクロ面でも、暗号資産やリスク資産を取り巻く環境は厳しさを増している。
焦点となっているのは、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利見通し、日本円の1ドル=160円突破、そして米国とイランをめぐる戦争リスクだ。
暗号資産取引会社QCPキャピタルは、最新のマーケット・カラーでこう記した。
「これらを総合すると、高ベータ資産にとって理想的な環境とは言いがたい」
同社はさらに、BTCについて「原油、金利、為替、地政学がすべて肩を叩いてくる中で、パフォーマンスを求められている状態だ」と表現した。

USD/JPY one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
週明け月曜日にはアジア株も弱含んだ。QCPは、こうした状況下でビットコインがどのように動くかが、最近見られていた株式市場との乖離を判断するうえで重要になるとみている。
同社は次のように指摘した。
「AI主導の調整を株式市場が消化する中で、暗号資産が持ちこたえられるなら、市場はより明確な独自ストーリーを再構築し始める可能性がある。だが、そうならなければ、見かけ上のデカップリングは独立性ではなく、単なる遅れた反応にすぎなかったということになるかもしれない」
6万ドルは守られた。だが、それは勝利宣言ではない。
ビットコインは今、チャート上の節目だけでなく、金利、円安、原油、そして戦争リスクという、いくつもの重石を背負わされている。市場が見ているのは、反発そのものではない。その反発が、本物なのか、それとも次の下落へ向かう一時的な息継ぎなのかである。

