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Marcel PechmanライターRay Salmond監修編集者

ビットコイン7万ドル目前?強気派が復活も、ETF流出で上値に暗雲

マーケット公開日2026年6月23日

ビットコインの資金調達率と注文板の構図は、投資家心理の改善を示している。だが、ETFからの資金流出とマクロ経済の不穏なシグナルが、BTCの短期的な上値を抑える可能性がある。

ビットコイン(BTC)は月曜日、6万5500ドル、約1058万円の水準に接近した。きっかけは、米副大統領のJ・D・バンス氏が、スイスで行われているイラン代表団との協議について「進展は心強い」と述べ、ホルムズ海峡が引き続き開かれていると明らかにしたことだった。

地政学リスクがやや和らいだとの見方から、ビットコイン市場では強気のレバレッジポジションへの需要が高まった。となると、次に意識されるのは7万ドル、約1131万円の大台である。

Bitcoin perpetual futures annualized funding rate. Source: Laevitas

レビタスのデータによれば、ビットコイン無期限先物の年率換算資金調達率は月曜日に7%へ上昇した。これは約3週間ぶりの高水準である。もっとも、6〜12%という中立圏内には収まっており、過熱というよりは、強気派の自信が戻り始めた段階と見るべきだろう。

その楽観ムードの一部は、ブレント原油価格の下落にも支えられている。ブレント原油は1バレル77.50ドル、約1万2524円まで下落し、3月以来の安値をつけた。

Crude Brent oil, USD (left) vs. Nasdaq 100 futures (right). Source: TradingView

一方で、株式市場の空気は軽くない。ナスダック100指数は、人工知能関連株の軟調を受けて小幅ながら1%下落した。スペースX株は13%急落している。同社は1000億ドル、約16兆1600億円を超える現金を保有しているにもかかわらず、債務による資金調達計画を発表した。投資家の間では、このセクターが黒字化に至るまで、想定以上に長く、そして大きな投資を必要とするのではないかとの懸念が広がっている。


Bitcoin options premium put-to-call ratio at Deribit, USD. Source: Laevitas

オプション市場にも慎重な空気が漂う。月曜日、デリビットではプット、つまり売る権利の需要が、コール、つまり買う権利の需要を2倍以上上回った。これは、下落に備えるヘッジ需要が強まっていることを示す。先週までとは打って変わり、この指標は金曜日以降、弱気戦略に傾いている。

ストラテジー不安は後退も、株と債券はリスク増大を示唆

トレーダーの不安の一因は、ストラテジー株の評価額にもあった。同社の株価は、84万7363BTCを取得するために投じた641億ドル、約10兆3586億円の取得原価を13%下回る水準で取引されていた。

ストラテジーは67億5000万ドル、約1兆908億円の債務を抱えているものの、財務面にはなお余裕がある。それでも投資家は、同社が保有ビットコインを売却せざるを得なくなるのではないかと警戒していた。

Aggregated Bitcoin orderbook 1% liquidity delta, USD. Source: CoinGlass

主要取引所のビットコイン注文板では、月曜日に買い注文が売り注文を1200万ドル、約19億3920万円上回った。週末の流れを反転させる動きである。

したがって、ビットコインが6万5000ドル、約1050万円を維持できなかったとしても、それだけで弱気と見るのは早計だ。実際、月曜日には金も0.9%下落しており、投資家は米国債も売っていた。

米国債利回りの上昇は、投資家が国債を保有するために、より高いリターンを求めていることを意味する。その背景には、インフレ懸念があるのかもしれないし、米政府債務の拡大による希薄化への警戒があるのかもしれない。

株式、債券、金が同時に弱い。これは市場がリスク資産でも安全資産でもなく、いったん現金を選好していることを示している。ビットコインにとっても、決して無風の地合いではない。

Gold/USD (left) vs. US five-year Treasury yield (right). Source: TradingView

さらに、米国上場のビットコインETFへの需要低迷も投資家心理の重しとなっている。コイングラスのデータによると、ビットコイン現物ETFは前週に2億2800万ドル、約368億4480万円の純流出を記録した。流出は6週連続で続いている。

結局のところ、ビットコイン市場には強気の芽もある。資金調達率は上がり、注文板にも買いは入っている。だが、ETFから資金は抜け、株も債券も金も弱い。市場全体が現金に逃げている以上、短期的に7万ドル、約1131万円まで一気に駆け上がる確率は、まだ限定的と言わざるを得ない。

この記事はCointelegraphの編集方針に従って作成されており、情報提供のみを目的としています。投資アドバイスや推奨を構成するものではありません。すべての投資および取引にはリスクが伴います。読者は独自に調査を行うことを推奨します。

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