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William SubergライターSam Bourgi監修ライター

FRB議長「インフレ改善はまだ」ビットコイン急落、8万ドル攻防へ 8.3万ドル突破のカギはデリバティブ勢

マーケット公開日2026年8月31日

ジャクソンホール講演でFRBのケビン・ウォーシュ議長がインフレへの警戒姿勢を崩さなかったことで、ビットコインは一時7万8442ドル(約1255万円)まで下落した。8万ドル(約1280万円)前後での攻防が続くなか、8万3000ドル(約1328万円)突破にはデリバティブ市場の過熱抑制が不可欠との見方が出ている。

ビットコイン(BTC)は金曜日の米株式市場オープン後、乱高下した。市場が、米連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ議長による今後の金融政策をめぐる発言に反応したためだ。

ポイント

  • ビットコインは、FRBのケビン・ウォーシュ議長によるジャクソンホール講演中に一時下落し、その後7万9500ドル(約1272万円)前後で推移した。
  • ウォーシュ氏は、直近のPCEやCPIが低めに出たとしても、インフレの基調が変わったとは見ていないと述べた。
  • ビットコイン価格が8万3000ドル(約1328万円)超を維持できるかどうかは、デリバティブ市場の参加者にかかっているとの分析もある。

ウォーシュ氏「インフレ動向は意味ある改善に至っていない」

トレーディングビューのデータによると、BTC/USDは荒い値動きのなか、ビットスタンプで一時7万8442ドル(約1255万円)まで下落した。本稿執筆時点では約1%安となっている。

BTC/USD one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView

年次のジャクソンホール・シンポジウムで行った初の基調講演で、ウォーシュ氏はインフレに対して慎重な姿勢を示し、FRBの2%目標へのコミットメントを強調した。

ウォーシュ議長はさらに、FRBが市場に対して今後の政策見通しを示す「フォワードガイダンス」の範囲を縮小するという、以前からの方針を改めて強調した。今回の講演ではフォワードガイダンスを完全に避け、今後も復活させない考えを示した。

「フォワードガイダンスは、世界金融危機の際に、私と同僚たちによって通常の政策運営として採用された。当時は不可欠であり、我々は大々的に導入した。しかし過去の危機の遺産の多くがそうであるように、この慣行も歓迎される時期を過ぎてしまったと私は考えている」

ウォーシュ氏はまた、消費者物価指数(CPI)と個人消費支出(PCE)価格指数が直近で予想を下回ったことについても、それをインフレ低下トレンドの始まりとは見なさなかった。

「これらの広範なインフレ指標はいずれも、数年前のピークから大きく低下している。しかし、この数年の進展はより限定的だった。今年夏のPCEとCPIは予想より良かったものの、基調的なトレンドが意味ある形で改善したとは私には思えない」

一方、米株はウォーシュ氏の発言を受けても下落を免れた。同氏は企業業績やAIセクターの成長について前向きな見方も示していた。本稿執筆時点で、S&P500とハイテク株中心のナスダック総合指数はいずれも約0.5%高となっている。

BTC上昇のカギはデリバティブ市場

ビットコイン価格はその後も8万ドル(約1280万円)前後で揺れ続けた。8月の月間終値を前に、日中の狭いレンジ内での神経質な値動きが続いている。

コインテレグラフは以前、月間終値をめぐる市場の見方について報じている。分析では、BTC/USDが下向きのトレンドラインを上抜けし、7万7250ドル(約1236万円)付近にある50週指数平滑移動平均線(EMA)を守ることが、上昇トレンド維持の条件だと指摘されていた。

BTC/USD one-day chart with 50-month EMA. Source: Cointelegraph/TradingView

オンチェーンデータでも、現在の現物価格から8万6000ドル(約1376万円)までの間に厚い抵抗帯があることが示されており、上値の重さにつながっている。

トレーディング会社QCPキャピタルは最新の分析で、仮に価格が上抜けたとしても、資金調達率と建玉の増加が過熱しない形で推移することが必要だと論じた。つまり、デリバティブ市場が「燃料」になる一方で、過剰レバレッジによる危うい上昇になってはならないということだ。

QCPキャピタルは次のように述べている。

「価格が上昇を続ける一方で、資金調達率が抑制され、建玉が緩やかに積み上がるならば、それは価格上昇と同時にレバレッジが急拡大する市場構造とは異なるものを示すことになる」

さらに同社はこう続けた。

「したがって重要な違いは、BTCが8万3300ドル(約1333万円)を上回るか下回るかだけではない。その後の値動きが、現物参加によって支えられ続けるのか、それともレバレッジポジション主導へと傾いていくのかである」

コイングラスのデータによると、本稿執筆時点でBTC/USDは月初来で26.35%上昇している。これは2017年以来最高の8月パフォーマンスとなる。

BTC/USD monthly returns (screenshot). Source: CoinGlass

この記事はCointelegraphの編集方針に従って作成されており、情報提供のみを目的としています。投資アドバイスや推奨を構成するものではありません。すべての投資および取引にはリスクが伴います。読者は独自に調査を行うことを推奨します。

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