
ビットコインは年末に約2000万円へ戻るのか バーンスタインが強気予測、2029年には最大8000万円も
ウォール街の調査会社バーンスタインは、ビットコインが直近の下落から回復し、2026年末までに12万5000ドル(約1992万円)を再び試すと予測する。機関投資家と企業の買い支えが、かつてより深い暴落を防いでいるという。

ウォール街の調査会社バーンスタインが、ビットコインに強気の見通しを示した。直近の下落は終盤に差しかかっており、ビットコインは2025年につけた高値を取り戻し、今後数年でさらに過去最高値を更新する可能性があるという。
バーンスタインが水曜日に公表し、コインテレグラフが確認した調査レポートによれば、ビットコイン(BTC)はベースシナリオ、強気シナリオのいずれでも、2026年末までに12万5000ドル(約1992万円)を回復すると見込まれている。
同社は、ビットコインが2025年10月のピークから約50%下落したあと、直近10日間で28%上昇した点に注目する。この反発は、現在の弱気サイクルが終わりに近づいているサインかもしれない。市場分析でも、ビットコインが新たな強気相場の初期段階に入った可能性が指摘されている。
今回の見立てを支えるのは、機関投資家と企業によるビットコイン買いの存在だ。バーンスタインは、こうした大口の買い手が市場で存在感を増したことで、下落局面でも価格が支えられやすくなったとみている。過去のサイクルでは75%から90%の暴落も珍しくなかったが、今回は下落幅がそれより小さかった。
ビットコイン市場は、もはや個人投資家の熱狂だけで動く相場ではない。企業の財務戦略、機関投資家の資金配分、そしてウォール街の読みが、価格の底を押し上げる構図になりつつある。

Source: Bernstein
次のサイクルで30万ドル、強気なら50万ドルも
バーンスタインのベースシナリオでは、ビットコインは2027年半ばに15万ドル(約2390万円)へ上昇し、2029年にはサイクルのピークとして30万ドル(約4781万円)に達する。
強気シナリオではさらに上をみる。2027年半ばに20万ドル(約3187万円)、2029年には50万ドル(約7968万円)まで上昇するという予測だ。
同社は、2033年までにビットコインが約100万ドル(約1億5936万円)に達するという長期目標も維持した。これはベースシナリオ、強気シナリオのどちらにも共通する見通しである。
バーンスタインの予測は、ビットコインの歴史的な4年サイクルに基づいている。同社はこのサイクルを、半減期と結びつけている。半減期とは、およそ4年ごとにマイナーが受け取る新規ビットコインの量が半分になるイベントだ。
バーンスタインは各サイクルを「ブレイクアウト」「熱狂」「下落」「蓄積」の4段階に分ける。そのうえで、ビットコインの価格を、限界生産コストと比較して推定する。限界生産コストとは、効率の低いマイナーが新たなビットコインを採掘するために必要とする推定コストを指す。
バーンスタインのアナリストは、価格と限界コストの倍率が「過去の4年サイクルと同じように動く」と想定している。
ベースシナリオでは、この倍率は2025年の12万5000ドルのピーク時に1.4倍だったものが、2029年の30万ドルの想定ピークでは1.25倍、2033年の100万ドルでは約1.2倍へ低下すると見込まれている。
つまり、ビットコインの価格は上がる一方で、採掘コストに対する上乗せ幅は徐々に縮むという読みだ。熱狂は続くが、過去のような極端な過熱感は薄れていく。そんな相場像である。
ストラテジーのビットコイン買い再開にも追い風か
ビットコインの回復は、世界最大の企業ビットコイン保有者であるストラテジーにも追い風となる。ストラテジーは現在、84万447 BTCを保有している。これは、ビットコインの最大供給量2100万枚の約4%に相当する。
バーンスタインのアナリストは、ストラテジー株に対する「アウトパフォーム」評価を維持した。一方で、MSTRの目標株価は450ドル(約7万1712円)から350ドル(約5万5776円)へ引き下げた。株式の希薄化が加速していることに加え、ビットコインのサイクル見通しを更新したためだ。
MSTRは火曜日、126.83ドル(約2万212円)で取引を終え、前日比3.4%高となった。

Source: Bernstein
バーンスタインは、ビットコインの上昇が続き、ストラテジーのストリーム(STRC)優先株が100ドル(約1万5936円)前後まで回復すれば、同社がビットコイン購入を「再び本格始動」できる可能性があるとみている。ストラテジーは2026年に約7000 BTCを売却していた。
STRCは火曜日、97.15ドル(約1万5482円)で取引を終えた。
関連して、レジーム・インテリジェンスの最近の分析は、ストラテジーのビットコイン財務戦略にとって本当のリスクは、暗号資産市場の暴落そのものではないと指摘している。むしろ問題は、長期にわたって資本市場へアクセスできなくなることだという。
同社は年間約17億6000万ドル(約2805億円)の支払い義務を抱える。資本市場から資金を調達できなければ、BTCを売却せずにその負担をまかなう力が問われることになる。
ビットコインが再び上昇軌道に戻るのか。それとも、企業財務と資本市場に組み込まれた新しいリスクが表面化するのか。バーンスタインの予測は強気だが、その裏側には、ビットコイン相場がもはや単なる暗号資産の値動きでは済まなくなっている現実がある。

