英国在住の男性が、別居中の妻により2023年にトレザーのハードウェアウォレットから2323BTCを盗まれたとして提訴した。妻が監視カメラを使い、シードフレーズやアクセスコードを盗み見たと主張している。
先週火曜日に英国高等法院の文書によると、原告のピン・ファイ・ユエン氏の代理人は、妻のフン・ユン・リー氏とその姉妹が密かに撮影を行い、シードフレーズを取得して約1億7600万ドル相当のビットコインを71の異なるアドレスへ送金したと主張している。
ユエン氏は、娘から計画を知らされた後、録音機器を設置し、リー氏が窃取についてや銀行や法執行機関の注意を引かずに大金を移動させる方法について話している様子を記録したと述べている。
裁判資料によると、2023年12月21日以降、これらのウォレットアドレスでは取引は行われていない。
ユエン氏は12月の最後の送金直後に警察へ被害を報告し、当局は妻を逮捕、複数のコールドウォレットや腕時計を押収した。その後、警察の捜査継続中として保釈されている。
当局はその後、「新たな証拠がない限り追加措置は取らない」との見解を示した。
ダスティング攻撃の懸念も浮上
昨年11月、窃取事件から約2年後、ユエン氏は資産保全の差止命令を申請し、妻に関連するすべての仮想通貨の凍結、自身のビットコイン所有権の正式認定、現物返還または法定通貨での同等額支払いを求めた。
また、ユエン氏はビットコインのアドレスを監視しているとし、これらが仮想通貨のダスティング攻撃の対象となっている可能性について懸念を示した。
ダスティング攻撃とは、攻撃者が少額の仮想通貨を複数のウォレットに送付し、その動きを追跡することで、大口保有者の特定を試み、その後フィッシングなどの詐欺に悪用する手法を指す。
さらに別の事件として、2024年9月にはユエン氏とリー氏の間で暴行事件も発生したとされ、ユエン氏は傷害および2件の暴行罪で起訴され、後に有罪を認めている。
裁判所、夫側の勝訴可能性は高いと判断
永裁判所のコッター判事は、事件後に収集された証拠およびリー氏がビットコイン移動について「いかなる代替説明も示していない」点を踏まえ、ユエン氏が勝訴する可能性は高いと述べた。
「本件において原告が極めて高い勝訴可能性を示したと判断する」とコッター判事は記した。
さらに「第一被告が何を企図していたかについて原告は事前に警告を受けており、記録された内容は決定的である。また、被告の財産が捜索された際、ビットコイン流出に必要な機器が発見されている」と指摘した。
また両者が今後の進め方で合意できない場合、裁判所はケースマネジメント審理を設定する方針を示した。加えて、ビットコインの安全性リスクおよび価格変動の大きさを理由に、早期審理が必要とした。

