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Jesse Coghlan
執筆者:Jesse Coghlanスタッフ編集者
Felix Ng
校閲:Felix Ngスタッフ編集者

アンソロピックの新AI「クロード・フェイブル5」とは 暗号資産ハッキング悪用に警戒感

アンソロピックの新AI「クロード・フェイブル5」とは 暗号資産ハッキング悪用に警戒感
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AI企業アンソロピックは火曜日、強力な「クロード・ミュトス」モデルの初の一般公開版となる「フェイブル5」をリリースした。だが、暗号資産ユーザーの一部からは、ガードレールが組み込まれているにもかかわらず、悪用される恐れがあるとの懸念が出ている。

アンソロピックは先月、同社のミュトスモデルが「システム上重要なソフトウェア」から、深刻度の高い、または重大な脆弱性を1万件以上発見したと明らかにしていた。そのため、このモデルを本当に一般公開してよいのか、疑問の声が相次いでいた。

もっとも同社は火曜日、フェイブル5について「一般利用に安全な形にした」と説明している。サイバーセキュリティなど一部の話題については、別モデルである「クロード・オーパス4.8」に迂回させる安全措置を備えているという。

「これほど高性能なモデルを公開することにはリスクが伴う。安全措置がなければ、フェイブル5のサイバーセキュリティ分野などでの能力は、深刻な被害をもたらす形で悪用されかねない」

同社はそう説明した。

Source: Claude

だが、そのガードレールも、暗号資産ユーザーの不安をぬぐうには至っていない。暗号資産プラットフォームへの攻撃には、すでにAIが使われるケースが増えている。4月には、ハッキングによって盗まれた暗号資産の被害額が6億2970万ドル、約1010億円に達した。これは2025年2月以来の高水準で、アナリストらは、この背景にAI技術の利用があると指摘している。

ミュトス公開に、暗号資産業界から警鐘

ベンチャー企業ムーンロック・キャピタル創業者のサイモン・デディック氏は火曜日、Xにこう投稿した。

フェイブル5によって、「スマートコントラクトの悪用可能な欠陥を見つけるために必要なコストとスキルは、ほぼゼロに近づく」と警告したのだ

「DeFiにとって、これは巨大な警鐘であるべきだ。監査を受けていないプロトコルは、格好の標的になる。既知の攻撃手法は、フォーク上で24時間体制で再利用されるだろう。小規模プロジェクトでさえ、攻撃を試すコストがほとんどかからなくなるため、標的にされる」

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同氏はさらに、暗号資産ユーザーに対し、ウォレットの承認を取り消すこと、プロトコル上に置く資産をできる限り減らすこと、そして暗号資産を新しいハードウェアウォレットに移すことなどを呼びかけた

一方で、カーブ・ファイナンス共同創業者のマイケル・エゴロフ氏は、クロード・ミュトスが暗号資産にもたらす脅威は、やや誇張されている可能性があるとの見方を示した。ほかのソフトウェアで脆弱性発見に成功したとしても、それがそのままDeFiのスマートコントラクトの脆弱性発見に直結するとは限らない、というわけだ。

アンソロピックは5月、クロード・ミュトスが「プロジェクト・グラスウィング」を通じて、重要ソフトウェアから数千件の重大な脆弱性を発見したと発表していた。暗号資産プロトコルの管理において中心的な役割を果たすオープンソースプロジェクトについても、ミュトスは調査対象となった1000件超のプロジェクトから、深刻度の高い、または重大な脆弱性を約6200件発見したという。

しかしエゴロフ氏は、ミュトスが脆弱性を見つけたソフトウェアには数百万行のコードが含まれていた一方で、スマートコントラクトは数千行程度にすぎないと指摘する。

「その程度のコードであれば、人間も通常のAIも、文脈に収めたうえで十分に推論できる」

同氏はそう述べた。

さらにエゴロフ氏は、DeFiのコードそのものを狙ったハッキングが大波のように押し寄せるというよりも、むしろオペレーショナル・セキュリティ、つまり運用上のセキュリティが狙われる可能性が高いとの見方を示した。具体的には、マルチシグの鍵流出のように見える事案や、フロントエンド依存関係を狙ったサプライチェーン攻撃などだ。

「真のDeFiにおいては、そうした攻撃はコードそのものへの攻撃よりも危険性は低い」

同氏はそう述べている。

なおアンソロピックは、サイバーセキュリティ企業やインフラ事業者の「小規模なグループ」に対し、クロード・ミュトス5へのアクセスを提供するとしている。これはフェイブル5と同じモデルだが、一部領域では安全措置が解除されたものだという。

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