
ビットコイン、まさかの7週ぶり高値目前!イラン戦争もトランプ新関税も"完全スルー"…市場が見せた鉄の心臓の正体
イランの報復攻撃、閉鎖されたホルムズ海峡、そしてトランプの新関税ラッシュ——普通なら暴落まっしぐらの"三重苦"を、ビットコインと米国株は鼻で笑った。約1092万円に迫ったBTC。だが強気ムードに冷や水を浴びせる大物の名前も浮上した。

ビットコイン(BTC)が火曜のウォール街寄り付きで一段高を演じた。堅調な米国株にぴたりと歩調を合わせ、暗号資産市場が"我関せず"を貫いた格好である。
ビットコインも株も、イラン戦争と新関税を"黙殺"
トレーディングビューのデータによれば、BTC/USDは6万7000ドル(約1092万円)に接近し、7週ぶり高値をうかがう展開となった。

BTC/USD one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
朝方から始まった上昇の勢いは、本来なら"リスクオフ"に傾いてもおかしくないマクロ環境にもかかわらず、止まる気配をほとんど見せなかった。
この日、米・イラン戦争はさらにエスカレート。イランは米軍の攻撃への報復として、バーレーンにあるアマゾン関連施設を攻撃し、原油の大動脈ホルムズ海峡は封鎖されたままとなった。
その結果、WTI原油価格は1カ月以上ぶりの高値をつけ、1バレル=85ドル(約1万3855円)に迫った。

CFDs on WTI crude oil one-day chart. Source: Cointelegraph/TradingView
さらに複数のメディアが、ドナルド・トランプ米大統領が新たに10%の国際貿易関税を導入する構えだと報道。これは今週カナダに課した50%の措置に続くものだ。
暗号資産やリスク資産にとって理屈の上では明白な逆風のはず。それでも弱気反応が出なかった理由について、トレーダーたちは「最終的に相場に有利な形で決着する」という市場の"読み"を挙げた。
「マーケットは平和を織り込みにいっている」——ユーチューブチャンネルの主宰者クリプト・ローバーは、160万人のフォロワーに向けたX(旧ツイッター)の投稿でそう総括した。
ビットコインとマクロ分析の情報サイト「キュービック・アナリティクス」を手がけるケイレブ・フランゼンも、S&P500指数の目先のトレンドに強気だった。
「繰り返すが……S&P500先物がこの形をしている以上、私に恐怖も懸念も不安も一切ない」と、月曜にXのフォロワーへ言い切っている。

S&P 500 futures one-day chart. Source: Caleb Franzen/X
もっとも、水を差す声がなかったわけではない。JPモルガンのCEO、ジェイミー・ダイモンは、市場が足元のリスクを軽く見すぎていると警鐘を鳴らした。
B「21週線の奪回が必要」——アナリストの冷静な視線
一部のトレーダーが7万ドル(約1141万円)までの上値トライを見込む一方で、トレード情報サイト「マテリアル・インジケーターズ」の共同創業者キース・アランは、BTC相場の先行きにむしろ慎重な構えを崩さなかった。
月曜には21日線と50日線の単純移動平均線(SMA)が絡む「ゴールデンクロス」が出現したにもかかわらず、弱気相場はどこにも行っていない、と彼は警告する。
「弱気相場は、必ずしも弱気相場らしい顔をしているとは限らない。とりわけ短い時間軸ではね」——最新のX分析でアランはこう記した。
「ビットコインが21週SMAを上抜けて初めて、マクロトレンドは試されることになる。それが起きるまでは、弱気相場は健在だ」

BTC/USD one-day chart with 21-week, 50-week SMA.
Source: Cointelegraph/TradingView
執筆時点で21週SMAは6万9720ドル(約1136万円)に位置し、奇しくも2021年につけた当時の史上最高値と重なっていた。
アランは、6万7250ドル(約1096万円)までは「実質的な抵抗線はない」とも認めている。

