Circle(サークル)社は、AIエージェントがウォレットを保持し、サービスを探索し、USDCを使用してプログラム可能な支払いを行えるように設計された一連のツールをローンチした。自律型ソフトウェアシステム向けの金融インフラ構築を急ぐ各社の動きに合わせたものだ。
Circleの新しい「Agent Stack(エージェント・スタック)」の下でリリースされた製品には、エージェント特化型ウォレット、開発者向けコマンドラインインターフェース、エージェントサービスのマーケットプレイス、そしてマシン・ツー・マシン(M2M)取引のためのナノペイメント・プロトコルが含まれる。
Circleによると、このナノペイメント・インフラは0.000001ドルという極少額からのガス代無料のUSDC送金をサポートしており、ソフトウェアシステム間の高頻度な自律的決済フロー向けに設計されている。
これらのツールにより、AIエージェントは、あらかじめ定義された権限、支出制限、およびポリシー・ガードレールの範囲内で、サポートされているブロックチェーンや決済ネットワークを跨いで自律的に取引を行うことが可能になる。
また、今回の展開には、Circleのプラットフォーム上でアプリケーションを構築する開発者やAIエージェント向けのコマンドインターフェース「Circle CLI」と、エージェントが独立して資金を保持・送金・管理するために設計された「Agent Wallets」も含まれている。
Circleは、時価総額第2位のステーブルコインであるUSDCの発行元であり、DeFiLlamaのデータによると、現在約780億ドルのUSDCが流通している。Circle(CRCL)の株価は、日中の取引で約18%上昇し、過去1カ月では51%以上の高騰を見せている。

Source: Yahoo Finance
AIエージェントの決済レールとして浮上するステーブルコイン
Circleの参入は、仮想通貨企業がステーブルコインやブロックチェーンネットワークをAIエージェント用の金融インフラとして位置づける動きが強まる中で行われた。
3月には、MoonPayがAIエージェント向けのオープンソースのウォレット規格をリリースした。これは、組み込みのポリシー制御と暗号化されたキー・ストレージを備えた共有ウォレットフレームワークを通じて、エージェントが資金管理や取引実行を行えるようにするものだ。同月、BitGoもAIに焦点を当てた開発者ツールをローンチし、自然言語のプロンプトを通じてウォレットツールやAPIリソースにアクセスできる環境を整えた。
Visaもまた、APIキーを露出させることなくAI主導の決済を可能にするコマンドラインツールを導入したほか、Stripeが出資するTempoは、自律型ソフトウェアシステム間のステーブルコイン取引に特化したブロックチェーンおよび決済プロトコルを立ち上げている。
一方、Coinbaseは、同社のイーサリアム・レイヤー2ネットワーク「Base」を「AIエージェント経済」に向けてアップグレード中であると発表した。ステーブルコイン決済、トークン化された資産、自律型システム向けの開発者ツールに重点を置く計画だ。
先週には、ExodusがSolanaベースのステーブルコインと開発者キット「XO Cash」をローンチした。これは、支出制限の設定が可能なエージェント連携ウォレットを通じて、AIエージェントがVisaの決済レールにアクセスできるように設計されている。
AIによる自動化の波は、すでに企業の労働体制にも変化を及ぼし始めている。今月上旬、Coinbaseのブライアン・アームストロングCEOは、AIの進歩がチームの運営方法を変える要因の一つであると指摘し、全従業員の約14%を削減すると発表した。

Source: Brian Armstrong

