ビットコインが火曜日に7万ドルを上回って回復したことを受け、ソーシャルメディア上の市場心理が再び楽観方向へ傾きつつある。背景には、米国のトランプ大統領がイランとの戦争が終結に近づいている可能性を示唆した発言がある。
市場分析プラットフォームのサンティメントは火曜日のX投稿で、月曜日に急落していたポジティブなソーシャルメディア上の議論がその後着実に増加していることを示すデータを共有した。
サンティメントは「X、Reddit、Telegramなど仮想通貨関連の議論全体で、トランプ氏の戦争終結に関するコメントや原油価格の反転を受け、参加者の心理は前向きになっている」と説明した。
さらに別の投稿では、「不確実性の高い時期には代替資産を探す動きが生まれやすい。仮想通貨市場は24時間世界中で取引され、特定の政府や金融システムに依存しないため、こうした状況に素早く反応する傾向がある」と指摘した。

中東情勢は先月末、米国とイスラエルがイランに対して攻撃を行ったことで緊張が高まった。これに対しイランは周辺国への報復攻撃を実施した。
しかしトランプ大統領は月曜日、「戦争はかなり終わりに近づいていると思う」と発言し、紛争が近く終結する可能性を示唆した。一方でその後のトゥルース・ソーシャルへの投稿では、イランが石油供給を妨害するような行動を取れば、米国は軍事的圧力をさらに強めると警告した。
地政学リスクの中でもビットコインは底堅さ
オーストラリアの仮想通貨投資会社メルクルツリー・キャピタルの最高投資責任者ライアン・マクミリン氏はコインテレグラフの取材に対し、トレーダー心理の改善には他の要因も影響している可能性があると述べた。
同氏によれば、ビットコインが地政学的ショックに対して強い耐性を持っていることや、ストラテジーのような企業による機関投資家の資金流入も要因の1つだ。ストラテジーは先週約1万8000BTCを購入し、今週も追加購入を実施している。
さらに、ビットコインが2月の安値を上回る水準を維持している点も心理改善を支えているとみられる。
「ビットコインは厳しい環境の中でも本当の強さを示している。インフレの鈍化に加え、原油リスクを除けば追い風の要素もある。さらに数カ月以内にFRB議長の交代が見込まれることや、CLARITY法案の成立が近づいていることもプラス材料だ」
同氏はまた、弱気ポジションのリスクについても指摘した。
「ショートポジションは脆弱な状況にある。ショート側の流動性は8万ドル付近まで踏み上げられる可能性がある。その後に本格的な上昇か下落かの判断ポイントが訪れるだろう。ここ数カ月は弱気派が主導してきたが、今サイクルで初めての試練に直面する可能性がある」
FOMOは市場上昇のきっかけになる可能性
ソーシャルメディア上ではビットコインに対する議論がポジティブに傾いているものの、仮想通貨市場全体の心理を示す恐怖強欲指数は依然として15にとどまり、「極度の恐怖」水準を示している。
恐怖強欲指数は、ビットコインのボラティリティ、ドミナンス、市場モメンタム、ソーシャルメディア、Googleトレンドなど複数のデータを基に算出される。

一方、「Bitcoin」という検索ワードのGoogleトレンドは水曜日時点で約71となり、3月5日のピーク100から低下している。
マクミリン氏は次のように述べた。
「仮想通貨市場ではFOMO(取り残されることへの恐怖)が自己実現的になるケースが多い。心理が恐怖から強欲へ転換すると新たな買い手が流入し、取引量が増え、短期的な上昇につながる。過去のサイクルでも見られた現象だ」
さらに同氏は、テクニカル面でも反発の条件が整いつつあると指摘した。
「5カ月間の下落でテクニカル的に売られ過ぎの状態になっている。10月の過去最高値12万6000ドルから5カ月連続で下落しており、少なくともリリーフラリーが起きる準備は整っている」

