ビットコインネットワークの採掘(マイニング)済み枚数が2000万枚に達した。次の1世紀間にマイニングされる残りの枚数は、わずか100万枚となる。
エネルギー・コー(Energy Co)のマネージング・パートナー、デビッド・エン氏は日曜日のX(旧ツイッター)への投稿で、「市場は、新規供給がほとんど残っていないグローバル資産という、未知の事態を経験しようとしている」と述べた。
現在のペースでは、1日平均で約450BTCが新たに採掘されている。この供給ペースは、約4年ごとに発生する「半減期」によって半分に減少する。残りの供給量が100万枚となる中、最後のビットコインは2140年頃に採掘される見込みだ。
有限な供給がもたらす「予測可能なルール」
ビットコインマイニング企業エレクトロン・エナジー(Elektron Energy)のラファエル・ザグリーCEOは、コインテレグラフに対し、ビットコインの供給に関する透明性は「前例のないレベルだ」と語った。
「発行スケジュールは数十年先まで明確だ。人間は予測可能なルールを重んじる。特にお金に関してはそうだ」とザグリー氏は言う。

仮想通貨取引所スウィフトエックス(Swyftx)のポートフォリオ・マネージャー、トミー・ログリ氏は、「残り100万枚へのカウントダウンは、ビットコイン独自の特性を再認識させるものだ」と付け加えた。
「これは、法定通貨のように拡大することのできない、透明な供給曲線に基づいて運用される、発行上限が固定された無許可型かつ中立的な無記名資産だ。紛争やテクノロジー主導の不確実性が増す世界において、この特性は重要だ」
資産運用会社グレースケール・インベストメンツは12月、「透明で予測可能、かつ最終的に希少なデジタル通貨システムという考え方はシンプルだが、法定通貨のテールリスクにより、現代経済での訴求力が高まっている」との見解を示していた。
市場関係者は「価格への影響はない」と冷静な見方
一方、仮想通貨アナリストらは、今回の節目がビットコイン価格に影響を与えるとは考えていない。

カプリオール・インベストメンツ(Capriole Investments)の創設者チャールズ・エドワーズ氏は、コインテレグラフに対し、「すでに織り込み済みだ。市場はビットコインの供給増加率(インフレ率)を確信を持って把握しており、それはすでに金(ゴールド)よりも低い。特筆すべきイベントではなく、影響はないと思う」と語った。
ザグリー氏もエドワーズ氏と同様の見解を示している。「この節目だけで短期的にな価格が動くとは思わない。依然として流動性とマクロ経済が支配的だ」とした上で、「しかし長期的には、希少性と予測可能な政策の組み合わせは強力だ。時間が経てば、市場は人々が信頼できるシステムを評価する傾向にある」と述べた。
コインマーケットキャップ(CoinMarketCap)によると、本稿執筆時点でビットコインは6万8670ドルで取引されており、過去1年間で約19%下落している。
供給が停止した後はどうなるのか
ビットコイン利用者の間で最大の疑問の一つは、2140年に最後のビットコインが採掘された後に何が起きるかという点だ。一部では、マイナーへの新規発行報酬がなくなることで、ネットワークのセキュリティが損なわれるのではないかという懸念がある。
その時点では、ビットコインのモデルは取引手数料(トランザクション手数料)へと移行し、マイナーがネットワークの安全性を維持し続けるインセンティブになると理解されている。ただし、これが取引手数料の高騰につながる可能性を懸念する声も上がっている。

