ブータンは木曜日、政府関連ウォレットからビットコイン(BTC)を移動させ、BTC保有残高をさらに減少させた。数カ月にわたる売却トレンドが続いている。
アーカム・インテリジェンスのデータによると、ブータン王国政府およびその投資部門であるドゥルク・ホールディング&インベストメントに関連付けられたウォレットから、約319BTC(約2268万ドル相当)が移動した。これにより、2024年10月下旬以降の総流出量は9000BTCを超えた。
アーカムによれば、3月だけでブータン関連ウォレットは1667BTC(約1億2000万ドル)以上を移動しており、2024年末に約1万3000BTCあった保有量は、4月時点で3654BTCまで減少した。
これは約70%の減少に相当するが、それでもブータンは国家として追跡可能なビットコイン保有量ランキングで第5位に位置している。米国(32万8000BTC)、英国(6万1000BTC)、エルサルバドル(7600BTC)、アラブ首長国連邦(7000BTC)に次ぐ規模である。
ブータン政府はこれらの売却について公式なコメントを出しておらず、活動はウォレットラベルや取引パターンに基づいて推測されている。

水力発電を活用した「グリーン・ビットコイン戦略」
ブータンは主に国家主導のマイニングによってビットコインを蓄積してきた。このマイニングは水力発電を活用してデータセンターを運営するものであり、「グリーン・ビットコイン経済」の一環として位置付けられている。電力輸出に依存しない収益源の多様化も狙いとされる。
ブータンはカーボンフリー水力発電を利用し、高負荷のスーパーコンピュータを稼働させてビットコインを採掘している。これにより余剰電力を流動性の高いデジタル資産へ転換するとともに、大企業が環境・社会・ガバナンス(ESG)目標達成のために「グリーン」なビットコインを購入する可能性も模索している。
2025年12月には、特別行政区「ゲレフ・マインドフルネス・シティ」の長期開発を支援するため、最大1万BTC(当時約10億ドル相当)を拠出することを発表した。
当局は、この配分についてビットコインを担保として活用する手法や、低リスクの利回り商品への投資、長期保有などを組み合わせて運用する方針を示している。新たな経済拠点をデジタル資産と持続可能な金融の中核に据える戦略の一環となる。

