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Marcel Pechman
執筆者:Marcel Pechmanスタッフライター
Ray Salmond
校閲:Ray Salmondスタッフ編集者

仮想通貨時価総額が11週ぶり高値 ETF資金流入と米流動性期待が追い風

仮想通貨時価総額が11週ぶり高値 ETF資金流入と米流動性期待が追い風
マーケット

ビットコイン(BTC)が7万9000ドルまで上昇し、イーサリアム(ETH)も2400ドルに到達したことを受け、仮想通貨の時価総額は水曜日、11週間ぶりの水準に急伸した。イラン戦争に伴う原油高が続く中でも、米国の景気後退リスクが当面は後退しているとの見方が広がり、強気のモメンタムが生まれた。

現在トレーダーは、ビットコインとイーサリアムがさらなる上昇に向かうのか、それとも景気後退リスクが残る中で短期的な調整に入るのかを見極めようとしている。

ナスダック100先物(左)と仮想通貨時価総額(右)Source: TradingView

ハイテク株中心のナスダック100指数は水曜日、最高値を更新した。トレーダーはテスラの四半期決算を控え、様子見姿勢を強めている。一方、ブレント原油価格は、イランがホルムズ海峡で2隻の船舶を標的にしたとの報道を受け、2日間で9%上昇した。

ビットコインETFへの資金流入が下支え

米国のトランプ大統領はCNBCのインタビューで、破産を2度経験した格安航空会社スピリット航空について「連邦政府は支援すべきだ」と発言した。トランプ政権はこれまでにも、インテルや電力会社のサザン・カンパニー、防衛関連企業のL3ハリスといった企業に資本支援を行ってきた。

民間企業への直接介入や米財務省の動きは、同盟国への信用供与が拡大し、流動性懸念が緩和していることを示唆する。ベッセント財務長官は水曜日、米国とアラブ首長国連邦の双方が通貨スワップ協定の恩恵を受けると述べ、「ドル資金市場の秩序維持」が目的だと説明した

同盟国は、防衛費や輸入、流動性確保のためにドルを調達する必要に迫られており、原油収入の減少やホルムズ海峡の混乱がその圧力を強めている。通貨スワップの導入はこうしたドル不足を緩和し、米国債利回りの急騰を防ぐ効果がある。結果として借入コストは低下し、信用危機のリスクも抑制される。

米国上場のビットコインETFには6日連続で資金流入が続き、総額15億4000万ドルに達した。さらに、モルガン・スタンレー・ビットコイントラスト(MSBT)は、立ち上げから3週間足らずで純資産1億4500万ドルに到達し、世界的な社会経済の不確実性が続く中でもビットコインのリスク認識を改善させている。

ビットコインETFの流出入額. Source: SoSoValue

マイナー収益の改善で売り圧力緩和

ラクソールのハッシュプライス指数によれば、ビットコイン価格が7万9000ドルに迫る中、マイナーの収益性は1月以来の高水準に達した。

BTCマイナーの1テラハッシュ当たりの予想収益額. Source: HashRateIndex

最近では、データセンターやAIインフラへの投資資金を確保するため、多くの企業が保有ビットコインの売却を進めており、マイナーへの注目が高まっていた。MARAホールディングス、ライオット・プラットフォーム、コア・サイエンティフィック、カンゴなどがその例だ。収益性の上昇が直ちに売り圧力の緩和につながるわけではないが、強気の相場環境は保有継続を促す要因となる。

最終的に、仮想通貨市場の動向は米株式市場との短期的な相関に大きく左右される。そのため、イラン情勢やハイテク企業の決算がトレーダー心理を左右する重要な要因となる。

米政府が流動性確保と信用不安への対応として景気刺激策を活用する姿勢を示す中、ビットコインとイーサリアムは上昇モメンタムを維持する可能性が高い。

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