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Helen Partz
執筆者:Helen Partzスタッフライター
Bryan O'Shea
校閲:Bryan O'Sheaスタッフ編集者

スタンダードチャータード銀行、ステーブルコインの流通速度上昇が需要を抑制する可能性を指摘

スタンダードチャータード銀行、ステーブルコインの流通速度上昇が需要を抑制する可能性を指摘
ニュース

スタンダードチャータード銀行のアナリストは、ステーブルコインの流通速度(ベロシティ)の上昇により、取引高が増加しても新たなトークン供給の必要性が低下する可能性があると述べている。

同行が火曜日に発表したレポート(コインテレグラフが確認)によると、新しい決済用途の出現と伝統的金融(TradFi)活動の活発化を背景に、ステーブルコインの流通速度は過去2年間で倍増した。

流通速度とは、発行残高に対してステーブルコインがどれだけの頻度で使用されているかを示す指標である。回転率が速まることで、供給量を同じペースで増やさなくても、より多くの取引高を支えることが可能になる。

スタンダードチャータード銀行の仮想通貨研究責任者、ジェフ・ケンドリック氏は「流通速度が一定であれば、取引の増加はステーブルコインのさらなる需要を生むが、速度が上昇すればその限りではない」と述べている。

需要への影響の可能性はあるものの、同行はステーブルコイン市場が2028年後半までに2兆ドルに達するという予測を維持している。

ステーブルコインの利用に関する従来の想定に変化

今回の調査結果は、市場の拡大に伴いステーブルコインの流通速度はおおむね安定して推移するという、同行のこれまでの想定を覆すものだ。

ケンドリック氏は「流通速度が上昇すれば、必要とされるステーブルコインの総数を減らす方向に働くと想定される」と指摘した。

同アナリストは、これまでの速度急増は、ステーブルコインの用途が新しい分野、特に高回転なTradFiの代替やAI関連の取引へと徐々にシフトしていることを反映しているようだと述べた。一方で、新興国市場での貯蓄といった既存の用途では、流通速度の上昇は見られないという。

USDCが速度急増を牽引、USDTは貯蓄用途に留まる

ステーブルコインの流通速度は、平均して少なくとも月6回以上の回転率に達する急増を見せている。これを主に牽引しているのは、時価総額第2位のサークル(Circle)社が発行するUSDC(USDC)だ。

USDCの流通速度は2024年中盤からすべてのチェーンで上昇し始め、特にSolana(ソラナ)やBase(ベース)で顕著となっている。これはTradFiでの利用に加え、コインベースが支援するx402などのネットワーク上での初期のAIエージェント決済への移行を浮き彫りにしている。

Monthly adjusted transaction volumes divided by average supply outstanding. Source: Standard Chartered

対照的に、テザー(Tether)社のUSDT(USDT)の流通速度は比較的低水準に留まっている。これは、回転率の低い新興国市場での貯蓄用途において、USDTがより強い地位を維持していることを反映している。

ケンドリック氏は「言い換えれば、2大リーダーは用途別に異なる強みを持っているようだ。USDTは新興国の貯蓄、USDCは伝統的金融の代替である」と付け加えた。

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