仮想通貨取引所クラーケンは、市場環境を理由にIPO計画が停止されたとの報道が出る中でも、株式公開に向けた動きを継続していることを示唆した。
クラーケンは2025年11月に米証券取引委員会(SEC)に非公開でIPO申請を行っていたが、2026年3月には計画が凍結された可能性があるとの未確認報道が浮上していた。
火曜日に開催されたセマフォー・ワールド・エコノミー2026カンファレンスで、クラーケン共同CEOのアルジュン・セティ氏はこの点について明確な言及は避けたものの、「非公開で申請済み」であることを改めて確認した。セマフォ―のローハン・ゴスワミ氏から「近く上場する計画はあるのか」と問われた際の発言だ。
「それはニュースなのか」と問われると、セティ氏は「ニュースだと思う」と応じた。
コインテレグラフは、IPOを現在も推進しているのか、あるいはスケジュールが後ろ倒しとなったのかについてクラーケンに確認を求めたが、回答は得られていない。
今回の発言は、ドイツ取引所グループが同日、クラーケンの親会社ペイワードに2億ドルを出資し、完全希薄化ベースで1.5%の株式を取得した直後に行われた。
この取引により、クラーケンの企業価値は133億ドルと評価され、2025年11月時点の200億ドルから低下した。
クラーケンはコインテレグラフに対し、今回の出資は仮想通貨と伝統金融を「並列のシステムではなく、機関投資家向けの単一で統合されたインフラ」として結びつける狙いがあると説明した。
IPOは長期視点で判断
セティ氏は同カンファレンスで上場戦略について広く言及し、ワシントンの政策動向がIPOの判断を左右しているとの見方を否定した。
「日々や四半期単位で見れば意味はある」としつつも、「3年、5年、10年、20年といった長期で企業を考えるなら、こうした要因は重要ではない」と述べた。
また、IPOの目的についても単なる資金調達手段ではないとの認識を示し、市場環境や規制当局との信頼関係の在り方に大きく依存すると指摘した。

