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Helen Partz
執筆者:Helen Partzスタッフライター
Robert Lakin
校閲:Robert Lakinスタッフ編集者

フィデリティ系運用会社、トークン化流動性ファンドを立ち上げ チェーンリンクを活用

フィデリティ系運用会社、トークン化流動性ファンドを立ち上げ チェーンリンクを活用
ニュース

約1兆ドルの顧客資産を運用するグローバル資産運用会社フィデリティ・インターナショナルは、ムーディーズ・レーティングスの評価を受けたトークン化流動性ファンドを立ち上げた。

新たな「フィデリティUSDデジタル流動性ファンド(FILQ)」は、チェーンリンクと接続されたブロックチェーンインフラ上で発行され、シグナム銀行のトークン化プラットフォームを通じて提供される。

シグナムによれば、このファンドはムーディーズ・レーティングスから「AAA-mf」の評価を取得した。これはマネーマーケットファンド向けの格付けであり、高い信用力と流動性を示すものだ。

シグナムでトークン化責任者を務めるファトミレ・ベキリ氏は、「これは資本市場の進化における重要な節目だ。規制に準拠しつつスケーラブルな形で、高品質かつ利回りを生む流動性商品をオンチェーンにもたらせることを示している」と述べた。

コインテレグラフはフィデリティ・インターナショナルにコメントを求めたが、記事執筆時点で回答は得られていない。バミューダ拠点のフィデリティ・インターナショナルと、米国拠点のフィデリティ・インベストメンツは別企業であり、それぞれ異なる法域で子会社や関連会社を通じて事業を展開している。

チェーンリンク、RWA分野で存在感拡大

フィデリティ・インターナショナルのFILQは、トークン化現実世界資産(RWA)分野でのチェーンリンクの存在感拡大を示す事例となる。チェーンリンクは、オンチェーンでは直接取得できない現実世界の外部データを、ブロックチェーンアプリケーションへ接続することに重点を置いている。

今回の提携の一環として、チェーンリンクはファンドのオンチェーン純資産価値(NAV)および分配データを提供する。これにより、海外投資家はファンド価値や分配状況をほぼリアルタイムで追跡できるようになる。

Source: Chainlink

チェーンリンク・ラボのフェルナンド・バスケス氏は、「FILQは、改ざん耐性を備えた透明性を活用し、伝統的金融とオンチェーン経済を安全につなぐために必要な、検証可能かつリアルタイムなNAV・分配指標を提供するChainlinkの業界標準プラットフォームを採用した」と述べた。

また、チェーンリンクによれば、JPモルガンがファンド向けの日次NAVデータを提供する予定だ。

チェーンリンクは2024年にも、シグナム銀行およびフィデリティ・インターナショナルと協力し、同社の機関投資家向け流動性ファンドに関連するオンチェーンNAVデータ統合を実施していた。これは、トークン化資産に関する初期の実運用事例の1つだった。

トークン化ファンド、市場全体で拡大

今回の立ち上げは、大手資産運用会社が従来型の現金・米国債商品をブロックチェーンネットワークへ移行する流れの中で行われた。

ブラックロックやフランクリン・テンプルトンなどはすでに、短期利回り商品をオンチェーン化することを目的としたトークン化マネーマーケットファンドを立ち上げている

火曜日には、JPモルガンが米証券取引委員会(SEC)へ、イーサリアム上でのトークン化マネーマーケットファンド立ち上げを申請した。これにより、ステーブルコイン発行体は、ステーブルコイン裏付け準備資産を保有できるようになる。

米ボストン拠点のフィデリティ・インベストメンツも以前、「フィデリティ・デジタル・インタレスト・トークン(FDIT)」を発行している。このトークン化マネーマーケットファンドでは、オンド・ファイナンスのOUSGファンドが主要アンカー投資家となっており、資産の大部分を占めている。

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