バーンスタインの最新レポートによれば、ステーブルコインはAI主導の決済拡大によって恩恵を受ける可能性がある。ただ初期導入は限定的になるとの指摘もある
コインテレグラフに共有されたレポートによると、ステーブルコインはマイクロ決済を可能にし、人間の介在なしにAIエージェント同士が条件付きで自動的に支払いを行う「マシン間決済」を実現する可能性がある。
ただし、現時点での普及は限定的である。ストライプとテンポのマシン決済プロトコルは初週で約5000ドルのステーブルコイン取引にとどまり、コインベースの「x402」プロトコルも過去30日間で最大2500万ドル程度にとどまった。
x402は、AIエージェントがインターネット上で自動的に支払いを行うことを可能にする決済規格だ。
バーンスタインは、ステーブルコインの成長においてAI決済は必須条件ではないと強調する。需要はすでに国際送金、企業間決済、カード連動型サービス、ネオバンクといった分野によって支えられており、AI決済はあくまで上振れ要因に過ぎないとした。
このレポートは、自律型決済ソリューションへの関心が高まる中で発表された。木曜日にはVisaの仮想通貨部門がAIエージェントによる即時決済ツールを発表し、ストライプが支援するテンポもブロックチェーンと決済プロトコルを公開した。

バーンスタインは、ステーブルコインの成長エンジンは依然として広範な決済用途にあると指摘する。2025年のステーブルコイン決済総額は3750億ドルと推計され、2024年の2130億ドルから大幅に増加した。個人間送金が主導しつつ、企業対個人、企業間、個人対企業の取引も拡大している。
コインベースとサークル、成長の主要プレーヤー
バーンスタインは、ステーブルコインの成長を最も反映する企業として、仮想通貨取引所コインベースとステーブルコイン発行体サークルを挙げた。両社はUSDCを軸に連携している。
また、USDCは流動性と規制対応の面で優位にあり、AI決済分野でも主導的なシェアを獲得する可能性が高いとした。
2026年時点で、USDCの調整後取引高は2.4兆ドル、テザーのUSDTは1.4兆ドルとなっている。

ウォッシュ取引懸念、初期データに疑義も
一方で、初期のマシン決済データには懐疑的な見方もある。
a16zのパートナーであるノア・レビン氏によると、アルテミス・アナリティクスのウォッシュ取引フィルターを適用した場合、x402におけるAIエージェント決済は160万ドルにとどまり、ブルームバーグが報じた2400万ドルを大きく下回る。

レビン氏は3月11日のX投稿で「160万ドルは決して大きな数字ではない。しかし、それを支えるインフラの構築こそが重要だ」と指摘した。さらに、x402はすでにストライプ、クラウドフレア、バーセル、グーグルのエージェント決済プロトコルなどに統合されていると述べた。

