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Marcel Pechman
執筆者:Marcel Pechmanスタッフライター
Ray Salmond
校閲:Ray Salmondスタッフ編集者

ビットコイン、7万4000ドル下回る 90億ドルのオプション期日控え弱気派優勢

ビットコイン、7万4000ドル下回る 90億ドルのオプション期日控え弱気派優勢
マーケット

暗号資産ビットコインは29日の月次オプション満期を前に、上値の重い展開が続いている。価格は一時7万2500ドル(約1155万円)まで下落し、6週間ぶりの安値水準を試した。強気のレバレッジ取引では3億4200万ドル(約545億円)規模の清算が発生した。その後は7万3500ドル(約1171万円)近辺まで戻したものの、市場では弱気派が主導権を握るとの見方が広がっている。

May 29 Bitcoin call (buy) options open interest at Deribit, BTC. Source: Deribit

29日に満期を迎えるビットコインのオプション建玉は約90億ドル(約1兆4341億円)に上る。大手デリバティブ取引所Deribitは同満期の約7割のシェアを占め、コール(買う権利)の建玉は34億ドル(約5418億円)、プット(売る権利)は29億1000万ドル(約4637億円)となっている。ビットコインが5月17日に7万8000ドル(約1243万円)を割り込んだことで、強気派は不意を突かれた形だ。 

価格が満期時点で7万4000ドル(約1179万円)を下回れば、権利行使価値を持つコールは3億600万ドル(約488億円)にとどまる。一方、7万4000ドル以上を対象とするプットは10億5000万ドル(約1673億円)に達し、弱気戦略が大きく優位となる。仮に7万4000ドルを回復しても、プットはコールを2億6500万ドル(約422億円)上回る見通しだ。 

May 29 Bitcoin put (sell) options open interest at Deribit, BTC. Source: Deribit

もっとも、下落に備える極端な需要が膨らんでいるわけではない。ビットコイン・オプションのプット・コール出来高比率は28日時点で0.8。コールの取引額は15億7000万ドル(約2502億円)、プットは12億9000万ドル(約2056億円)だった。前週に見られた防御的、あるいは中立から弱気寄りの戦略への需要はやや和らいでいる。 

Bitcoin options put-to-call volume ratio, USD. Source: Laevitas

6月26日満期のオプション市場をみても、短期的な上昇期待は限定的だ。8万ドル(約1275万円)のコールは0.0103BTC、ドル換算で757ドル(約12万円)で取引されており、残存28日で同水準を上回る確率は18%と織り込まれている。米国上場の現物ビットコインETFから2日間で10億7000万ドル(約1705億円)の資金が流出したことも、市場心理を冷やしている。 

Deribit June 26 Bitcoin options pricing. Source: Deribit

フランスの半導体開発会社Sequans Communicationsは28日、保有するビットコインをすべて売却する方針を発表した。上場マイニング企業やTrump Media and Technology Groupも最近、ビットコインのエクスポージャーを縮小している。オプションの需給だけで7万ドル(約1115万円)への調整を予測することはできないが、29日午前8時(協定世界時)の満期を前に、弱気派が優勢な状況にあることは明確だ。短期的には不透明感が残り、持続的な上昇の勢いは弱まりやすい。 

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