米国はイランに対する包括的な経済圧力キャンペーンの一環として、約5億ドル相当の仮想通貨を押収した。スコット・ベッセント米財務長官が水曜日に明らかにした。
ベッセント氏はFoxビジネスの番組「Kudlow」に出演し、2025年3月にトランプ大統領の指示で開始された「オペレーション・エコノミック・フューリー」の概要を説明した。この作戦は資産の押収、銀行口座の凍結、イラン産原油の購入を継続する国への二次制裁を通じ、同国の資金源を断つことを目的としている。
「我々はあらゆる場所で銀行口座を凍結している。より重要なのは、体制と取引する意欲を低下させている点だ」とベッセント氏は述べ、イラン当局者が保有する年金資産や海外不動産も標的にしていると付け加えた。
今回の5億ドルという数字は、これまでに公表されていた3億4400万ドルを大きく上回る。先週、ベッセント氏は米財務省外国資産管理局(OFAC)がイラン関連の複数の仮想通貨ウォレットを制裁対象に指定したと発表しており、ステーブルコイン発行企業テザーも米当局の要請に基づき、USDTで3億4400万ドル超を凍結したと確認している。

イラン経済に打撃
ベッセント氏は、この作戦がイラン経済に深刻な影響を与えていると指摘した。同国最大級の銀行の一つが12月に破綻し、通貨は米ドルに対して60〜70%下落した。「彼らは通貨危機のさなかにある」と述べた。
財務省は複数の分野で制裁を強化している。火曜日には、イランのシャドーバンキング網に関与する35の個人・団体を制裁対象に指定した。さらに、中国の石油精製業者や、イラン産原油を中国などに運ぶ約40社の海運企業にも制裁を科している。
これらの措置は、ミサイルおよびドローンの供給網にも及び、シャヘド型攻撃ドローンや弾道ミサイル用推進剤の調達に関与した14の個人・団体が制裁対象となった。2025年2月以降、OFACは同作戦の一環として1000以上のイラン関連の個人、船舶、航空機を制裁対象に指定している。
ホルムズ海峡で仮想通貨通行料を検討か
今月初めには、イランがホルムズ海峡を通過する船舶に対し、ビットコイン(BTC)で通行料を課すことを検討しているとの報道も浮上した。油槽が空のタンカーは無料とし、積載した船舶には原油1バレルあたり約1ドルを課す案とされる。フォーブスは、イランがすでにこうした通行料による収入を得ていると報じたが、テヘラン当局はこれを公式には確認していない。
一方、海事リスク企業マリスクスは、イランの治安機関を装った詐欺行為が発生していると警告した。立ち往生した船主に接触し、通過許可と引き換えにビットコインやUSDtでの支払いを要求するケースが確認されている。

