米国のトランプ大統領が、ホルムズ海峡の開放を含む2週間の停戦で米国とイランが合意したと主張した数時間後、イラン当局が同海峡を通過する船舶に対し、仮想通貨での課金を検討していると報じられた。
英フィナンシャル・タイムズが水曜日に報じたところによれば、民間事業者の業界団体であるイラン石油・ガス・石油化学製品輸出事業者組合は、空のタンカーは料金なしで通過できる一方、特定の船舶には原油1バレルあたり1ドル相当をビットコイン(BTC)で支払う関税が課されると述べた。
報道によると、同団体のハミド・ホセイニ氏は、2週間の期間中に海峡を通過する各船舶について、武器を輸送していないかどうかの評価も行うと説明した。
ホセイニ氏はフィナンシャル・タイムズに対し、「電子メールが到着し、イランが評価を完了すると、船舶には数秒以内にビットコインで支払うよう指示される。これにより制裁による追跡や差し押さえを回避できる」と述べた。
2月および3月に米国とイスラエルがイランの標的に対して空爆を実施して以降、多くの船舶は原油や物資の輸送のためにホルムズ海峡を利用できない状況となっている。こうした地政学的緊張の中で、原油価格は4年ぶりに1バレルあたり100ドルを超え、仮想通貨市場も不安定化し、ビットコインは6万5000ドルから7万5000ドルの間で変動した。
トランプ大統領は火曜日、自身のSNSで、停戦合意には「2週間にわたるイランへの爆撃および攻撃の停止」と「ホルムズ海峡の完全かつ即時、安全な開放」が含まれていると主張した。イラン国営メディアは、同国が合意条件として10項目の計画を提示し、その中に海峡の管理継続や対イラン制裁の終了が含まれていると報じている。
イラン:戦闘激化前から仮想通貨を活用
2月に米国・イスラエルとイランの間で戦闘が激化する以前から、イランは自国通貨リアルの対ドル下落を背景に、制裁回避の手段として暗号資産を活用していたとされる。
ブロックチェーン分析企業エリプティックは1月、イラン中央銀行がテザーのステーブルコインUSDTを5億ドル相当取得したと報告した。またTRMラボのデータによれば、2025年1月から7月にかけて、イランにおける仮想通貨の総取引フローは約37億ドルに達した。

